ナスネでは、テレビ放送を受信して、それをリアルタイムで各端末に配信する機能と録画した番組を各端末から視聴する機能を備えており、いずれもXperiaやSony Tabletで利用可能。DLNA+DTCP-IPを使うことで、家庭内のネットワーク向けに映像を配信する形だ。RECOPLAやConnected devices上からネットワーク上のナスネを検索し、そこから「ライブチューナ」を選択すれば、現在放映中の番組が視聴できるようになる。

これはXperiaのConnected devicesの画面。「ライブチューナ」から現在放映中の番組がリアルタイムで視聴できる

ナスネは、最大1080pのフルHD画質で番組を録画・配信が可能で、ライブチューナでもフルHDでの配信ができる。PS3やVAIOは1080p映像を受信して表示できるが、現行のXperiaやSony Tabletは、スペックの関係上1080p映像を表示することができない。

そのためナスネでは、番組を録画する際に1080pと同時に480pのSD画質を記録しており、XperiaやSony Tabletへの録画番組の配信にはこれを利用する。さらに、ライブチューナでの配信でも、リアルタイムエンコードでPS3やPCには1080p、Xperia/Sony Tabletには480pの映像を配信する仕組みになっている。それでも、体験会場ではチャンネルの切り替えは数秒から10数秒で行われ、比較的スピーディに動作していた。

番組録画もネットワーク経由で行うが、PS3やVAIO PCのようにナスネ内のEPG(電子番組表)にアクセスするのではなく、Webベースの「CHAN-TORU」サイトにアクセスして、番組表から番組を選んで予約を行う。CHAN-TORUは外出先からでもアクセスでき、予約情報はすぐにナスネにも反映され、予約が行われる。

「CHAN-TORU」での電子番組表。ここから番組を選択し、画質をDRモードか3倍モード、毎回の録画指定の有無、録画先をナスネの内蔵HDDか外付けHDDか、を選択して予約を行う

Connected devicesで録画番組を視聴する際は、ネットワーク内のナスネを選び、ジャンルや日付で分類されたフォルダを選択していくと録画番組が一覧表示される。そこから、好きな番組を選択する。会場では無線LANの環境が良くなかったため、10数秒程度での再生開始となったが、家庭内ではもう少し早く動作するという。

Xperiaでの視聴は、フォルダを進んでいって、任意の番組を選んで再生、という手順になる

Sony TabletのRECOPLAでは、ネットワーク上のナスネを選択すると画面左にEPGのジャンルが表示される。さらにその下に小ジャンルが用意されており、ここから絞り込みが可能。録画一覧は、日付順、タイトル順、サイズ順でソートできる。サイズ順は、HDDの残容量が少なくなった場合に、視聴済みの大容量番組から削除できるようにするために用意されているという。

Sony TabletRECOPLAのトップ画面

ジャンルごとに分類されており、小ジャンルも使った絞り込みも可能

番組を選択すると、再生先の選択画面になる。「タイトルの表示先」の下にある「接続先のTV」は、ソニーのHDDレコーダーを利用中の場合にリモコンとして動作させるための機能。ナスネだけしかない場合は、この機能は利用できない

再生しているところ

Sony Tablet Pで再生中、下画面にはコントローラーが表示される

スモールアプリ機能を使えば、一部のアプリを画面下に同時に表示できる

さらに、Sony Tabletでは「Throw」機能を使うことで、再生中の映像をDLNA対応テレビに転送して表示することもできる。ナスネはDTCP-IPの2ストリーム配信に対応し、録画済み番組を2つの端末で同時再生できる。PS3で再生していても、XperiaやSony Tabletから同じ番組も別の番組も同時に再生し、操作することが可能だ。

どちらも、再生中の早送り早戻し、前後スキップなどの操作にも対応し、追従性は比較的よい。このパフォーマンスの良さがナスネの特徴の1つで、PS3上ではネットワークとは思えないほどの快適な動作をする。DLNA+DTCP-IPにさらに独自の技術もいれ、さらにPS3のOSにまで手を加えたことで実現したパフォーマンスで、ナスネの真価はPS3でもっとも発揮できると言っていい。