ではここからは、そのトークセッションの内容をお伝えしていこう。
『ドラゴンズドグマ』のコンセプトについて
小林氏:「4年ほど前に伊津野と話し合い、『世界中の人に楽しんでもらえるゲーム』『ハイファンタジーの世界を冒険できるゲーム』というをコンセプトを元に開発がスタートしました。実は当初、7つぐらいの新規プロジェクトがあり、その中の1つが『ドラゴンズドグマ』でした」
伊津野氏:「そもそも本格ファンタジーでいこうと思ったのは、中学生時代に出会った『ゲームブック』がきっかけでした。ページをめくるとモンスターが登場するドキドキ感を、今の技術を使って、若い世代からおじさん世代までプレイしてもらいたいと考えておりました」
描きたかった『ドラゴンズドグマ』の世界
小林氏:「皆さんが知っているモンスターや魔法が、実際にそこにあるかのようなファンタジーの世界を描くため、ヨーロッパへロケに行ったり、さまざまな写真や資料を見たりして、本作の世界を作り上げてきました。NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)1人1人の衣装からモンスターまでしっかり描き込んでいるので、世界中の人に楽しんでもらえるかと思います」
伊津野氏:「"ここでこうしたら、こうなる"、"向こうに何か見えるから行ってみたくなる、触りたくなる"といったように、想像力をかき立てるリアルな世界を描こうと思いました。夜は真っ暗で先が見えない、遠くに巨大なモンスターがいるなど、普通にあるべきことを感じてもらいたいですね」
アクションへのこだわり
小林氏:「僕と伊津野は、2008年に発売したアクションゲーム『デビル メイ クライ 4』を作ったんですが、本作はその開発チームが中心に制作しました。当時、世界中のオープンワールドゲームを見て、アクションが物足りないということを感じていて、アクションも充実した作品を作ろうと制作してきました」
伊津野氏:「アクションだったり、コマンド式のRPGだったり、いろいろなジャンルがありますが、一度それを取り払い、アクションゲームのルールをゼロから考えました。『マジックポイントって何?→いらない→呪文を唱える時間にすればいい』『巨大なモンスターをやっつけよう→実際に敵に登って攻撃すればいい』といった具合です」
「ポーン」について
小林氏:「『ドラゴンズドグマ』の世界にいる種族です。見た目は人間ですが、感情が希薄だったり、死んでも復活したりといった特徴があり、プレイヤーである『覚者(かくしゃ)』に従う存在がポーンとなります」
伊津野氏:「オープンワールドRPGをプレイする時は"自分だけの冒険がしたい"、"でも、人とはつながっていたい"という気持ちをすべて満たすのがポーンです。ポーンはインターネットを通じて他の人と交換できますが、それをアピールするのではなく、交換を通じて人と人との関わり合いを持ちたかったんです」
そして実機を使ったデモンストレーションへ、最高クラスの魔法生命体「イビルアイ」にはスタッフも苦戦??……続きを読む
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