――シンデレラの声は阿久津加菜さんがご担当なさっていますが、阿久津さんにお願いした経緯を教えてください

稲垣P「まず元気が良い女の子というニュアンスが欲しかった。高校生なのに、イタリアに単身留学してしまうような勢いのある女の子なので、生命力や勢いを声でも感じさせたかったんですよ。そういった点で、阿久津さんの声がピッタリだったので、得能さんとも相談させていただいて、お願いすることになりました」

得能氏「最終的に何人かの声優さんの声を聞かせていただいたのですが、その中で阿久津さんの声が一番ピッタリとくる感じでした。稲垣さんと意見が合って良かったですし、何より阿久津さんのスケジュールが空いていて良かったです(笑)」

――お待たせしましたということで、阿久津さんにはまず、今回のお話を最初に聞いたときの感想をお伺いします

第5弾では阿久津加菜が声を担当

阿久津加菜「『60日のシンデレラ』という企画自体は、前回、同じ事務所の五十嵐(裕美)さんが声を担当していたこともあって、存じ上げてはいたのですが、まさか自分が担当するとは思っていなかったので、すごくうれしかったです。ただ、10秒間という短い時間で、観てくださっている方を楽しませたり、癒せたりできるのかなって、ちょっと心配なところもありました」

――最初はちょっと不安だった感じですか?

阿久津「不安はありました。でも、資料をいただいたときに、イラストがすごく可愛かったので、もうその時点で大船に乗ったつもりになりました。これだけイラストが可愛いんだから、何も悩まず、思うように演じればいいじゃないかって(笑)」

――イラストを最初に見たときに、女の子のイメージはわきましたか?

阿久津「個人的な意見で申し訳ないんですけど、すごく私好みの絵柄だったんですよ。お客さん目線なんですけど(笑)。もうこれは、観ていただければ愛されるにちがいない子だと思ったので、私自身は、観ていただく方にちゃんと愛していただけるように精一杯演じようと思いました」

――ちなみに、得能さんはイラストを描いている段階で声をイメージしたりはするのですか?

得能氏「描きながら性格は考えますけど、声までは想像しないです。ただ、今回は声が入ることが決まっていたので、描き終わった後にいろいろと想像してみました。それに阿久津さんの声がピッタリだったという感じです」

――実際に声を収録してみていかがでしたか?

阿久津「『やりやすいようにしてください』と事前におっしゃってくださったので、本当に自分がイメージしたままに演じさせていただきました。イラストを見たとき、この子はとても元気で、アクティブで、天真爛漫なところもありつつ、甘え上手で、ちょっとずるいところもある子かなって思っていたんですけど、実際、セリフにもそのような感じが出ていて、私のイメージと一致しているところが多かったので、すごく演じやすかったです」

――その中でも難しかったところはありますか?

阿久津「難しかったのは、イタリアの地名や固有名詞ですね。残念ながら私はフィレンツェに行ったことがないので、セリフを言いながら、実際に現地に行ってみたくなりました(笑)」

(次ページへ続く)