録画品質も着実に向上
さて、気になる画質。番組録画は前述のとおり、HD解像度で最大約11倍録画まで可能だ(地デジ放送の場合)。一般的なレコーダーでも、2倍まではなんとか頑張るが、それより高倍率なモードになるととたんに画が荒れることも少なくない。しかし、SmartVisionでは、2倍のファインモードがダイレクトモードとほぼ遜色ない画質だったことに加え、4倍のファインロングモードでも、動きの少ないシーンであれば映像の乱れはさほど気にならないレベル。被写体の動きが激しいと、輪郭などのザラつきが目についたが、ドラマやバラエティ番組ならばこれで十分と思える画質だった。
さすがに11倍のセミファインロングモードでは随所に粒状感が目立ったが、ニュース番組など画質をそれほど重視しない番組の録画には問題ないだろう。
すこぶる実用的な変速再生機能
録画した番組の視聴時にもさまざまなお役立ち機能が搭載されている。そのひとつが「きこえる変速再生」だ。これは、再生速度を上げる「お急ぎモード」で1.2倍/1.4倍/1.6倍/1.8倍/2倍の5段階、再生速度を下げる「じっくりモード」なら0.5倍/0.7倍/0.9倍の3段階に再生速度を変えられるというもの。この機能で他社PCやレコーダー製品との違いとしてNECがアピールするのは、"どの速度で再生しても音声がしっかり聴き取れる"という点だ。ありがちな、"かろうじて内容が把握できる早送り"というものではない、使える機能に昇華されている。溜まった録画番組を一気に観たいときは「お急ぎモード」で、語学番組でネイティブの発音をしっかりと聞きたいときには「じっくりモード」で――といった風に、状況に合わせて活用したい機能だ。
また、録画番組はもちろんBDやDVDなどをより鮮やかな画質で視聴できる独自の「彩り」機能も搭載。確かに、大自然を映しだした映像などで見比べると、木々の青々した感じなど、その差は歴然。このあたりにも、15年以上にわたって培ってきた、ノウハウが生きている。
一連の操作感は一般的なレコーダーと遜色なく、その上でパソコンならではの機能も満載したSmartVision。なかなか快適な使い勝手なのであるが、実はこれらにくわえて、新たにTwitter連携機能「つぶやきプラス」が、この春から追加された。そしてこれが、今までにない楽しみの可能性を秘めた機能なのだ。大注目のこの「つぶやきプラス」に関しては、この連載の次回で詳細にお伝えしたいと思う。