KDDIより発売されたAndroidスマートフォン「MOTOROLA RAZR IS12M」は、米Motorola Mobilityの薄型シリーズ「RAZR」のスマートフォン版で、その名に恥じない薄型モデルに仕上がっている。
■主な仕様 [製品名] MOTOROLA RAZR IS12M [OS] Android 2.3 [CPU] OMAP4430 + MDM6600(デュアルコア1.2GHz) [データ容量/外部メモリーカード] 約8GB/32GB microSDHC [ディスプレイ] 約4.3 SUPER AMOLED Advanced(有機EL) [カメラ] 背面:約800万画素/前面:約130万画素(ともにCMOS) [連続通話時間(音声通話時)] 約580分 [連続待受時間] 約240時間 [寸法] 約69×131×7.1mm [重量] 約127g [主な機能] Eメール(~@ezweb.ne.jp)、SMS(Cメール)、Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n)、Bluetooth(4.0LE+EDR)、緊急速報メール、グローバルパスポート(CDMA /GSM/ UMTS/GPRS)など
薄くフラットなRAZR
MOTOROLA RAZR IS12Mは、スマートフォンとしては薄型の厚さ7.1mmを実現。フィーチャーフォン時代のRAZRと比べると鋭さは薄れたが、全体的に直線を生かしたシャープなデザインに仕上がっている。
端末本体は、全体的にフラットな印象。背面に米デュポン製のアラミド繊維「ケブラー」を採用したことで、軽量ながら強度を確保。ケブラーは同重量の鋼鉄に比べて約5倍の引っ張り強度があり、軽く、伸びにくく、熱や摩擦、切り傷、衝撃にも強い、とされている。光ファイバケーブルや安全防護服、消防服、タイヤなどにも使われている素材だ。
手に取ってみるとプラスチックとはひと味違う剛性のある感触で、本体サイズは131(W)×69(H)×7.1(D)mm、127gというサイズのわりには軽く感じる。四隅の角がやや取れたようなデザインは、MOTOROLA PHOTONと同系統のデザインだが、薄くなったことでデザイン性は高まっていると思う。
ディスプレイ部には強度の高さで定評のあるGorillaガラスを採用しており、強度の高いボディとなっている。ディスプレイには、4.3インチSuper AMOLED Advancedを採用。有機ELらしい、豊かな色彩と広い視野角、高輝度な画面表示などを実現している。解像度は960×540と、最近のHD解像度には及ばないが、表示性能は高い。
本体右側面には、電源ボタンと音量ボタン、左側面にはマイクロSIM、microSDカードスロットがある。薄型化とのトレードオフとして、バッテリカバーがなくなり、バッテリ交換ができなくなっているため、SIMカードスロットが側面に用意された。なお、SIMカードを抜くと電源が切れる仕組みになっている。バッテリ容量は1,780mAhと、スマートフォンの中では大容量で、連続待受時間は約240時間、連続通話時間は約580分となっている。
上部にはイヤホン、USB、マイクロHDMIの各端子が用意されている。USB、HDMI端子は、後述するクレードル「HDステーション」に設置するときに便利なように、上部に集約されている。
多彩なネットワークと十分なパフォーマンス
RAZRはOSにAndroid 2.3.6(Gingerbread)を採用する。CPUは1.2GHzデュアルコアCPU「OMAP 4430」を搭載し、メモリはRAM 1GB/ROM 16GB。ネットワークはauのCDMAに加え、海外用にGSM/W-CDMAにも対応している。
無線LANはIEEE802.11a/b/g/nに対応。2.4GHz帯だけでなく5GHz帯もサポートし、特に家庭内などで環境があれば、安定した通信が期待できる。さらに、Bluetooth 4.0 LE+EDRにも対応。Bluetooth Low Energyをサポートするので、対応機器同士を低消費電力で接続できる。ただ、対応プロファイルには4.0特有のものはないようで、例えばPCから離れると自動ロックをかける「Proximity Profile(PXP)」などは搭載されていない。