SandForce 2281の特性を理解したうえで選びたい
既にハイパフォーマンスSSDは、6GbpsというSerial ATA 3.0インタフェースの上限に近いところで勝負をしている。そうした意味で、Intel SSD 520は、ぶっちぎりで速いわけではない。ただし、今回のベンチマークで見てきたように、リード速度では最速クラス、ライト速度は圧縮時という条件こそ付くが最速クラスだ。ただし、この条件という部分、SandForce 2281のクセを理解しておく必要がある。
実運用では、0-Fillのようなファイルはまず扱うことが無い。実際には、高圧縮できるファイルがある一方でほとんど圧縮できないファイルもあり、これらがごちゃ混ぜになっているわけだ。今回計測したベンチマークのなかでは、PCMark 7のスコアが実効性能に最も近いものだと思われる。その点、M2Pには及ばなかったものの、Intel SSD 510よりはPCMarkスコアが向上している点で評価できるだろう。
価格に関しては、本稿の執筆時点ではまだ不明なところが多い。ただし公開資料中にある米国での予想価格帯は、60GBモデルから順に149/229/369/509/999ドルとなっている。今回テストした240GBモデルは509ドル。執筆時点のレートで4万円弱となる。現在価格が上昇中のIntel SSD 510の250GBモデルと比べれば若干安く、これと比較検討するのであれば、価格と性能両面でIntel SSD 520 240GBモデルの方が魅力的だろう。一方で、同容量帯・同性能帯の他のSSDは既に3万円弱まで低価格化が進んでおり、これらと競うとなると、性能とIntelのブランド力を加味して、価格差をカバーできるのかがポイントとなるだろう。