手に馴染ませるために必要な設定
まずはgPadの導入から取りかかりましょう。現在公式サイトからは、セットアッププログラムを実行するインストーラ版と、圧縮ファイルを展開して使用するZIP版の二種類をダウンロードすることが可能です。gPadではユーザー設定情報を「%APPDATA%\gPad」フォルダーに格納しますが、ZIP版は「<gPadの実行フォルダー>\users\<ユーザー名>」フォルダーに格納されるため、USBメモリーなどに入れる場合は後者を選択してください(図02)。
まずは執筆用に基本的な設定を行いましょう。gPadでは全体の設定を「オプション」、ファイルタイプ固有の設定を「書式設定」で行い、日本語文書作成時に必要な折り返しなどの設定は後者に含まれます。設定は一般的な「なし/固定幅/ウィンドウ幅に合わせる」の三種類ですので、使用スタイルに応じて選択してください。なお、各設定は[Ctrl]+[1]~[3]キーで切り替えられますので、一時的に変更する場合はショートカットキーを使用するのがお勧めです(図03~04)。
外観設定は「フォントおよび色」で選択します。gPadで使用できるフォントはMSゴシックなど非プロポーショナルフォントに限られていますので、見栄えを気にする方はIPAゴシックなど、好みのフォントをあらかじめWindows OSに導入しておきましょう。配色も好みの範ちゅうですが、黒背景に白文字であれば「配色」のボタンから呼び出すメニューから<黒背景の配色に合わせる>を選択してください。その後「表示項目」から個別に配色変更するのがベストでしょう(図05)。
ちなみに、行番号表示は改行コードを終端として区切る論理行に固定されており、本バージョンではワープロ的な表示を行う表示行形式を選択できません。また、MSゴシックはフォントデザインの関係で行間が詰まり気味になりますので、2~3ドット空けることをお勧めします(図06)。
書式設定ではアウトラインに関する設定が用意されています。文書の全体構造をブロック単位で編集可能にする同機能は初期状態で有効になっており、アウトライン解析を行う条件も「^[0-9]*.」「^[・■□○●☆★]」など正規表現で定義済み。gPadで、これらの定義にマッチするアウトライン文書を作成しますと、アウトラインバーから参照もしくは編集対象となるブロックへ素早く移動することが可能です。また、全体構造を視認するには、<表示>メニュー→<パネル>→<アウトライン>と選択し、パネルにアウトライン項目を表示させましょう(図07~09)。