同期機能でコンピューター間のデータを統一化

今回は、「Acronis True Image Home 2012 Plus」を使った復元手順を紹介する。だが、その前に前回紹介しきれなかった同期機能の操作方法に関して述べておこう。本機能は、二カ所以上のフォルダー間で格納したファイルやサブフォルダーを同一に保つ機能である。対象となるのはローカルディスクに限らず、LAN上のコンピューターやアクロニスのオンラインストレージが含まれる。バックアップを取るほどではないが、重要なデータを格納しているので冗長化したいケースや、写真や動画を家族間で共有したいといったケースに用いるのがベストだろう。

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今回は複数のコンピューターで特定のフォルダーを同期する設定を行ってみよう。なお、同機能を使用するにはAcronisサイトにある「マイアカウント」に登録する必要がある(無料)。これはオンラインストレージ上でファイルのバージョンを管理するために必要となる。

同期準備自体は簡単だ。画面の指示に従って同期するフォルダーの選択および方法を選択するだけでよい。この際、Acronisアカウントが誤って流出した際のリスクを軽減するため、同期用パスワードの設定を行っておくことをお勧めする。(図01~06)。

図01 メイン画面から「同期を試す」ボタンをクリックすると、Acronisアカウントへのログインをうながされる

図02 ログインし終えたら「新規同期」ボタンをクリックして、同期タスクを作成する

図03 同期対象とするフォルダーを選択して「次へ」ボタンをクリック

図04 同期の種類を選択し、パスワード設定を施してから「次へ」ボタンをクリック

図05 「オンラインストレージにファイルのバージョン」を選択してから「同期の作成」ボタンをクリック

図06 これで同期準備が完了したので、同期に参加するコンピューターの準備に取りかかる

同期準備を終えたら、次は同期に参加するコンピューター側の操作に取りかかろう。同マシンにも「Acronis True Image Home 2012 Plus」をインストールして、同じAcronisアカウントでログインすれば、自動的に同期タスクが表示される。あとは同期タスクに参加すれば、アイドル時など任意のタイミングで同期処理が行われる(図07~10)。

図07 同期に参加するコンピューター側でも図01と同じ操作を行う

図08 ログインし終えると同期タスクが列挙されるので、「この同期に参加」ボタンをクリック。パスワード設定を行っているので、図04で設定したパスワードを入力して「OK」ボタンをクリックする

図09 同期内容を保存するフォルダーの選択をうながされるので、任意のフォルダーを選択して「OK」ボタンをクリック

図10 これで同期準備は完了だ。あとは自動的にフォルダーの同期が実行される

ちなみにファイルやフォルダーの属性として「システム」や「隠し」が付加している場合、それらのアイテムは自動的にスキップされるので注意して欲しい。なお、同名ながらも内容が異なるといったファイルが互いの同期フォルダーに存在する場合、前述したオンラインストレージ上にあるバージョン情報を元に管理されるため安心してよい(図11~12)。

図11 同期タスクに参加しているコンピューターは、Acronisアカウントページで確認できる

図12 オンラインストレージが同期参加している場合、Web上から復元やダウンロード用リンクを生成する「公開リンク作成」といった操作も行える

招待メールを出すことで、Acronisのサーバを介して、友人や家族など遠隔にある複数のPCともフォルダー内のデータ同期が可能になる。写真や音楽、映像など家族内で共有したい大切なデータをしっかりとバックアップし、家族間で共有するという使い方も可能だ。