――第1弾、第2弾と比較して、今回は女の子の初期設定が増えていますよね
稲垣P「だんだん増えてきましたね」
――それはやはり、これまで稲垣さんが一人で作っていた脚本に、茉森さんが参加したことが大きいですか?
稲垣P「今回は茉森さんに脚本をお願いできることになりましたので、ちゃんと設定を決めておかないとまずかったというのはあります。最初に亜方さんから、学校というシチュエーションで、高校生の女の子を描きたいとおっしゃっていただいて、続いて茉森さんから、それなら、女の子だけど生徒会長にしません? というご提案があって、そこから私もいっしょに設定を膨らませていった感じです。2人がかりということで、かなり膨らんでいます(笑)」
――設定がある程度きっちり決まっているほうが、やはり演じやすいですか?
荒浪「そうですね、すごくわかりやすかったです。それと実は私、学生の頃に生徒会で会計をやっていたんですよ」
――リアル「会計さん」だったんですね?
荒浪「そうなんです(笑)。で、そのときの生徒会長が、私の友だちの女の子だったので、すごくイメージしやすかったんですよ。見た目もわりとこんな感じの子だったので、その子のイメージで演じさせていただきました」
――ということはかなり演じやすかったですか?
荒浪「あと、細かな設定もそうですが、資料の最後に『荒浪さんが自由に演じてください』みたいなことが書いてあって……」
――「荒浪さんだけのための10秒間」というところですね
荒浪「私は演じるときに、いろいろと考えすぎてしまうところがあるのですが、今回はあまり気にせずに、私の本音と言いますか、素の部分を出してもいいんだって思えたので、すごく演じやすかったです」
――これまでと比べて、ストーリー性も高くなっていますね
稲垣P「毎日観ていただければ、ストーリーも楽しんでいただけると思いますし、逆に見逃してしまった人は、『何があったんだろう』って考えていただける。それもまた楽しみのひとつになるのではないかと思っています」
――見逃した10秒間に何があったかを考えるのも楽しいかもしれませんね。ちなみに、10秒という短い時間で芝居をすることに難しさはありましたか?
荒浪「セリフ自体はとても言いやすいものだったので、わりとスムーズだったのですが、ちょっと間を取りたいとか、ちょっと溜めたいなっていう部分は少し難しかったですね」
――10秒間しかないですからね
荒浪「それでもちゃんと気持ちをスムーズに表現できたのは、すばらしい脚本のおかげだと思っています」
――10秒間とはいえ、60日分ですから、収録は大変だったのではないですか?
荒浪「ドンドンと話が進んでいって、私も一緒になって、いろいろと想像し、ドキドキしながら演じられたので、収録自体はとても楽しくて、大変だとは思いませんでした」
――荒浪さんが自分なりに加えてみた設定などはありますか?
荒浪「この子は、言いたいことをガーッて言っちゃうんだけど、言った後で後悔してしまうタイプなのではないかと思っているんですよ。自分の感情にストップはかけられないけれど、嫌われちゃったかな、言い過ぎちゃったかな、みたいなことを思ってしまう……そこが可愛いのではないかと思って演じました」