――そんな事故もありつつ、1年間を駆け抜けたわけですが、撮影が終わった後はどういう気持ちになりましたか?
石田「当時撮影していたスタジオで、明日からはもうここに来ないのかって、ちょっと寂しくなりました。1年間、毎日通っていましたから。ああ、明日からは来なくなるのかって。やはりスタッフと別れるときが一番辛かったです。まさに同じ釜の飯を食った仲間という感じで、合宿までさせられましたから。遅刻しないように(笑)」
――遅刻が多かったのですか?
石田「いや、そんなことは……毎日、怒られていました(笑)。で、制作の人と助監督の人の2人を付けられて、撮影所の近所に一部屋借りられて。撮影所から歩いてすぐのところだったので、呼びに来るまで寝ていていいよって(笑)」
――大物ですね(笑)
石田「いえいえ(笑)。あとはそうですね、撮休だと聞いて、長野かどこかに遊びに行ったことがあるんですよ。そうしたら、僕に伝えた方が間違えたのか、僕が聞き間違えたのか撮影があったようで。当時は携帯電話なんてありませんから、連絡が取れず、急遽、助監督の方が僕の代わりに声をあてた回があったみたいです。それを5~6年前にDVD-BOXが出るときに、そこだけ直してくれと言われて(笑)」
――録り直したのですか?
石田「録り直しました。スタジオに行ってモニターの前に座って」
――久しぶりに叫んでみていかがでしたか?
石田「やっぱり照れますよね。『ミラー、スパーク』という声も震えちゃって(笑)」
――『ミラーマン』に出演なさったことで変わったことや現在に繋がっていることはありますか?
石田「『柔道一直線』が終わって、『ミラーマン』をやって……自分にとってはホップステップジャンプの作品だったと思っています。ジャンプするための踏み台、いわゆる基礎ですね。この基礎を教えられた現場だったのではないかと思いますし、『ミラーマン』があったからこそ、今があるんだと思っています」
――そして今年、『ミラーマン』の40周年ということで、ふたたびDVDがリリースされます
石田「本当にうれしいことですね。当時生まれた子どもが40歳ですから。そんな昔の作品、昭和に撮った作品が平成の時代に蘇るというのは、それだけ良い作品だったということだと思いますし、今でも十分、皆さんに楽しんでもらえる作品だと思っています」
――それでは最後にファンの方へのメッセージをお願いします
石田「40年の時を越えて、『ミラーマン』がふたたび登場します。作品は40年前のものですが、DVDの中では、また新たな平成のミラーマンとして、皆さんに楽しんで観ていただきたいと思います。よろしくお願いします」
――ありがとうございました
『ウルトラマン』の円谷プロと、『仮面ライダー』『スーパー戦隊シリーズ』の東映ビデオがタッグを組んだ新レーベル「円谷特撮ヒーローシリーズ」。『ミラーマン』が2011年12月よりリリースされるのを皮切りに、2012年5月からは『ジャンボーグA』、2012年10月からは『ファイヤーマン』のリリースが予定されているので、こちらも注目しておきたい。
■ミラーマン DVD (全10巻)
Vol.1、Vol.2 12月9日リリース
Vol.3~Vol.10 2012年1月~4月 毎月21日、2巻ずつリリース
各巻3,990円 (税込)
発売元 / 円谷プロダクション
販売元 / 東映・東映ビデオ
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