エントリーモデルの最小構成では非力

今回試用したモデルは、シリーズ中でも最も下位となる「エントリーモデル」だ。CPUにはInterl Celeron B710が採用されており、メモリは2GB、HDDは320GBのものが搭載されている。当然、グラフィックス機能はCPU内蔵のインテルHDグラフィックスだ。つまり、最近のノートPCとしてはかなり非力な部類になる。

この状態でのベンチマーク結果は以下の通りになった。やはりCPUを中心に非力さが目立つ結果となったが、一般的なオフィスワークでの利用や、家庭でのネットやメール利用をメインとしたマシンとして考えれば力不足というほどではない。

ただし、高画質な映像やゲームを楽しむには少々厳しそうだ。バッテリー稼働時間を計測するためFFXiBench3をLowモードループさせた結果、駆動時間は1時間29分37秒となった。ループ中の様子を見ても、動画はかなりコマ落ちしていたかから、ゲーム利用を考えているならば、BTOでの上積みを考えたい。

ちなみにベースモデルは上から、スタンダードモデル、バリューモデル、エントリーモデルと3種用意されており、全てのモデルでCPUはCore i7-2640Mまで、HDDは1TBまでの中から選択できる。SSDを選択することも可能だ。光学ドライブは前述のように、最上位のスタンダードモデルでのみブルーレイディスクドライブが選択できる。テレビ機能や別搭載のグラフィックス機能などは選択肢にないから、基本的にゲーム・映像系でのハードな使い方は想定していないと考えてよいだろう。

■Windows エクスペリエンス インデックス
プロセッサ 4.1
メモリ 5.5
グラフィックス 4.2
ゲーム用グラフィックス 5.6
プライマリハードディスク 5.9
■CrystalMark 2004R3
Mark 42394
ALU 8853
FPU 7470
MEM 12563
HDD 4358
GDI 7063
D2D 720
OGL 1367

カスタマイズの幅広さが魅力

全体的に地味で落ち着いたデザインのマシンに、堅実なスペックを詰め込んだマシンという印象が「FTONTIER NKシリーズ」にはある。しかし選択肢の多さはかなり魅力的だ。

一般的にこの手のエントリーモデルの場合、BTOメニューで最上位を選択してもあまりハイスペックにはならないことが多い。しかしこのモデルの場合、Core i7やSSD、ブルーレイディスクドライブなども用意されている。また、OSの選択肢も豊富だ。Windows 7の全エディションが用意されているから、古い周辺機器を活かすために32bit版を利用したい人にも、ビジネス用にUltimateを入れたい人にも対応できる。

価格は最小構成となる今回の試用モデルで4万2800円。スタンダードモデルでCore i7に4GBのメモリと120GBのSSD、ブルーレイディスクドライブを組み合わせた時で9万5750円となる。このほかにもオフィスソフトの有無が選択できるが、Microsoft OfficeだけでなくKingsoft Officeも用意されているから、一応オフィスソフトは欲しいけれどお金はあまりかけたくないという要望にも応えてくれる。

BTOはユーザーの使い方に合わせて自由にカスタマイズできるのが魅力だが、その選択肢の幅が広いことがポイントだ。安価に自分好みを実現したいというユーザーにオススメしたい。

■試用機のスペック
型番 FRONTIER NKシリーズ FRNKLCIHDA5/D
CPU インテル Celeron B710 (1.60GHz)
チップセット モバイル インテル HM65 Express チップセット
メモリ 2GB
HDD 約320GB
光学ドライブ DVDマルチドライブ
グラフィックス インテル HD グラフィックス(CPU内蔵)
ディスプレイ 14.0型ワイド(1366×768ドット)
ネットワーク 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T準拠×1、IEEE802.11n/b/g
インタフェース USB 2.0ポート×2、USB3.0ポート×1、外部ディスプレイポート×1、HDMIポート×1、メモリーカードスロット×1
サイズ/重量 W343×D243×H34.6mm/約2.2kg
OS Windows 7 Home Premium 64bit
付属品 マニュアル類、ACアダプタ、保証書等
価格 42,800円