11月3日、ASUSTeK Computer(以下、ASUS)初の"Ultrabook"である「ASUS ZENBOOK」シリーズが発売された。持ち歩きやすい極薄&軽量ボディーながら、高い処理能力を兼ね備えていることで発売前から大きな注目を集めていた。今回はその中でも、モバイルユースに適した「UX21E-KX128」の実力を見ていこう。

「ASUS ZENBOOK UX21E-KX128」

主な仕様 [CPU] インテル Core i7-2677M プロセッサー 超低電圧版(1.8GHz) [チップセット] モバイルインテル QS67 Express チップセット [メモリ] 4GB(DDR3-1333) [SSD] 約128GB [グラフィックス] インテル HDグラフィックス 3000(チップセット内蔵) [ディスプレイ] LEDバックライト付き11.6インチワイド液晶(1366×768ドット) [OS] Windows 7 Home Premium 64ビット版(SP1適用済み) [価格] 99,800円

ついにASUS初のUltrabook「ASUS ZENBOOK」シリーズが登場

「ASUS ZENBOOK」シリーズは、現在のところ4種類のラインナップが発表されている。1600×900ドット表示の13.3型ワイド液晶搭載を機種した「UX31E」が2モデル、1366×768ドット表示の11.6型ワイド液晶を搭載した「UX21E」が2モデルだ。いずれもストレージにSSDを採用しており、128GB容量の「UX31E-RY128」と「UX21E-KX128」が11月3日に発売。256GB容量の「UX31E-RY256」と、64GB容量の「UX21E-KX064」については11月末発売予定となっている。

今回入手したのは、先に発売された2モデルの中でも、よりモバイルユースに適した11.6型ワイド液晶搭載のUX21E-KX128だ。箱を開けてまず惹きつけられるのが、その美しいデザインと圧倒的な薄さ。側面から見ると、パームレスト側に向かって薄くなる"くさび形"形状となっており、最薄部はカタログスペックで3mm。

このデザインを見て、アップルの「MacBook Air」を思い浮かべる人は少なくないはず。両製品のサイズを比べてみると、UX21E-KX128がW299×D196.8×H3-17mmなのに対して、11インチMacBook AirはW300×D192×H3-17mm。奥行きが4.8mm長い程度で、ほぼ同サイズを実現している。UX21E-KX128が約1.1kg、11インチMacBook Airが約1.08kgと、重量に関してもほぼ同等だ。

このように、デザインコンセプトやサイズはMacBook Airと非常に似ているが、実際に持ってみたところUX21E-KX128の方がより薄く感じられた。これは、天板形状とエッジ部分の仕上げが異なるために受ける印象だろう。MacBook Airの場合、スリムながら各所に曲線を組み合わせたボディー形状となっており、天板も手前に向かって丸みを帯びている。一方のZENBOOKは直線を強調したデザインが特徴的で、天板がフラットに近くなっているほか、エッジ部分の処理についてもやや角を残した仕上がりだ。

このクラスのノートPCは、満員電車の中をビジネスバッグやPCバッグに入れて持ち運ぶ、といったシチュエーションが当然ながら多くなる。そこで気になる耐久性だが、ZENBOOKはアルミ板1枚から磨き上げたというユニボディーを採用しているため、剛性感は申し分ない。加えて、天面の中心から円を描くように施された美しいメタリックスピン仕上げ、パームレストはもちろん本体裏面にまでおよぶヘアライン加工など、金属素材ならではのスタイリッシュさを醸し出しているのも魅力のひとつだ。

薄型を追求した美しいデザイン。本体前面にインターフェースやLEDインジケーターはない

鋭い印象の前面と異なり、背面はラウンド形状を採用

中心から円を描くように施されたメタリックスピン仕上げが美しい天面

側面から見ると、パームレスト側に向かって薄くなる"くさび形"形状のボディー

厚さ約1.5mmの1円玉を積み重ねてみると、ZENBOOKの薄さがよく分かる

ヘアライン加工が施されたパームレスト

本体裏面にまでおよぶヘアライン加工