DLNA機能と組み合わせて使うと便利なのが赤外線リモコン機能。こちらは、本体側面(雑誌の折り返しのような曲面部分)の赤外線ポートを対応機器に向けリモート操作するというもの。
赤外線リモコン機能は、豊富なプロファイルが用意されており、国内のテレビやレコーダーなどであれば、標準のプロファイルから選択していけば、すぐに使えるようになる。学習リモコン機能も備えており、手元のリモコンを使って機能を学習させることも可能だ。
Sony Tablet Sには、SDカードリーダーやホスト・クライアント対応のUSB端子を搭載しており、デジカメの画像を直接読み込むことができる。こうした機能を組み合わせることで、外出先で撮影した画像をすぐにSony Tablet S経由で、ワイヤレスで液晶テレビに表示することが可能だ。
豊富なエンタメ機能を搭載
AV機能に加えて、ゲーム機能も強化しているのはソニーらしいところ。Sony Tablet Sは「PlayStation Certified」を取得しており、初代PlayStation向けゲームが遊べる「PlayStation Store」が利用可能。PS Storeは年内スタート予定となっているので、ゲーム機能の本領が発揮されるのは、それ以降だろう。このほか、電子書籍を楽しめる「Reader」アプリを搭載している点も特徴。ソニーの電子書籍配信サービス「Reader Store」から電子書籍を購入してSony Tablet Sで読書することができる。だが、Reader Storeは10月下旬のサービススタートなので、現在はストアの利用はできない。
ソニーによるビデオ配信「Video Unlimited」用のアプリも搭載。さまざまな映像をダウンロードして視聴することができる。現在はプレ・オープン中で、5つの作品を試すことができる。いずれもレンタル100円の扱いで、今後のオープンではさらに作品は増えるはずだ。
動画配信のVideo Unlimited用アプリ |
このようにSony Tablet Sでは、ソニーのネットサービスを便利に利用することができるのだが、サービスが追いついていないのが残念なところ。今後のサービスの充実を期待したい。
今後の進化にも期待
Sony Tablet Sは、9型以上の画面サイズを備えたAndroidタブレットとしては、充実したスペックを備えている。加えて、サクサク・エクスペリエンスやオリジナルソフト、サービスなどの総合的な面で「使いやすく快適な製品に仕上がっている」と言えるだろう。ハードウェアとさまざまな工夫で、現時点では十分満足できる動作を実現しており、不満はあまり感じなかった。
また、今後登場が予定されている次期Android OS「Icecream Sandwich」へのバージョンアップも期待したい。現行のハードウェアは進化できないが、OSやアプリ、サービスは随時アップデートが可能だ。Sony Tablet Sも末永く使っていけるタブレット端末に育てていって欲しいところだ。
製品名 | Sony Tablet Sシリーズ |
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型番 | SGPT111JP/S |
CPU | NVIDIA Tegra 2 モバイル プロセッサ(1GHz) |
ストレージ | 16GB |
ディスプレイ | 9.4型 WXGA(1280×800ドット)TFTカラー液晶 |
ネットワーク | Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/n) |
主な入出力 | Hi-Speed USB(USB2.0)Micro-ABコネクタ(ホスト/クライアント対応)×1、ヘッドホン出力(ステレオ、ミニジャック)×1(モノラル/マイク入力と兼用) |
バッテリ駆動時間 | スタンバイ:最長430時間、音楽連続再生:最長31時間、ビデオ連続再生:最長6.0時間、Web閲覧:最長6.2時間 |
サイズ | 約W241.2×H174.3×D10.1(最厚部:20.6)mm |
重量 | 約598g |
OS | Android 3.1 |
市場推定価格 | 約45,000円 |