ソニー初となるAndroidタブレット「Sony Tablet S」が登場した。「VAIO」や「BRAVIA」といったほかのブランドは冠せずに、社名を関したあたりにもソニーの本気度が伺えるタブレット端末だ。その実力がどれほどのものか、実際に試用してみた。
■主な仕様 [製品名] Sony Tablet Sシリーズ(SGPT111JP/S); [CPU] NVIDIA Tegra 2 モバイル プロセッサ(1GHz) [ストレージ] 16GB [ディスプレイ] 9.4型 WXGA(1280×800ドット)TFTカラー液晶 [ネットワーク] Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/n); [主な入出力] Hi-Speed USB(USB2.0)Micro-ABコネクタ(ホスト/クライアント対応)×1、ヘッドホン出力(ステレオ、ミニジャック)×1(モノラル/マイク入力と兼用) [バッテリ駆動時間] スタンバイ:最長430時間、音楽連続再生:最長31時間、ビデオ連続再生:最長6.0時間、Web閲覧:最長6.2時間 [サイズ・重量] 約W241.2×H174.3×D10.1(最厚部:20.6)mm・約598g [OS] Android 3.1 [市場推定価格] 約45,000円
独特の持ちやすいデザイン
Sony Tablet Sは、OSにAndroid 3.x(Honyecomb)を搭載するタブレット端末。同時発表の「Sony Tablet P」に先んじて発売された。今回発売されたのは無線LAN内蔵モデルで、容量16GBと32GBの2種類。今回筆者は16GBモデルを購入した。ちなみに16GBモデルのユーザー容量は9GB弱ほど。
Sony Tablet Sは、9.4型の大画面で、1,280×800ドット(WXGA)の高解像液晶を搭載。ライバル製品のiPad 2(9.7型1024×768ドット)と比較すると、少し小さく、やや高解像度のディスプレイとなっている。アスペクト比は16:10。液晶の品質は良好で、発色は控えめだが、明るく見やすい。視野角も広く、画像や動画の閲覧にも適している。
端末本体は、側面から見ると液晶部分から曲線を描くデザインになっており、ちょうど雑誌を折り返したような形状だ。縦に持つと片側が厚く、なだらかに薄くなっているため、片手で持ったときに膨らみが手にフィットするので、想像以上に持ちやすい。本体サイズは241.2(W)×174.3(D)×10.1~20.6(H)mm・約598g。iPad 2が241.2×185.7×8.8mm・約601gなので、厚みを除けばほぼiPad 2と同等のサイズ・重量だ。
独特の雑誌を折り返したようなデザイン |
一方に向かって傾斜するかたちになっている。そのまま机において使うには少し傾斜が足りないが、それでもなかなかバランスがいい。メール着信時などの通知用LEDはこの位置 |
サクサク動作する快適なタブレット
Sony Tablet Sには「サクサク・エクスペリエンス」と呼ばれる技術が搭載されている。タッチ操作をスムーズにする為の技術で、「指先の動きにすばやく反応するので、ストレスなく軽快」に動作するというのが売り文句。
実際に使ってみるとわかるが、タッチの反応は良い。特に標準ブラウザを使ったときによく分かる。Webサイトを読み込むと、まずテキストが優先的に表示され、続いて、画像のような容量の大きなものが描画される。ただし、このような効果が反映されるのは標準ブラウザのみとなる。ブラウザが限定されてしまうが、こうした配慮によって使い勝手が向上している。