ボディ背面は、液晶モニタ以外には何もないシンプルなデザインだ。液晶には、約92万ドットの3型ワイド「エクストラファイン液晶」を搭載。前述したように、「W」シリーズで初めてタッチパネルに対応し、ほとんどの操作や設定を指タッチで行えるようになっている。
初期設定の状態では、液晶モニタの左右の端には、撮影モードやフラッシュモード、セルフタイマーなどのアイコンが表示され、それらにタッチして各機能を素早く設定できる。動画ボタンにタッチして録画のスタート/ストップを行ったり、画面に触れることでピントを合わせる被写体を決めたりもできる。また再生モードの際には、画面上をなぞってページ送りができ、画面上の任意の箇所をタッチしてズーム再生ができる。
便利なのは、液晶表示される各種機能のアイコンをカスタマイズできること。自分にとって使用頻度の高い機能のアイコンを常時表示させたり、使用頻度の低い機能のアイコンを階層内に隠したりできる。
撮影モードは、プログラムオート撮影のほか、おまかせオート撮影、プレミアムおまかせオート撮影、動画撮影、スイングパノラマ、背景ぼかし、ピクチャーエフェクト、シーンセレクション、3D撮影の各モードに対応する。
このうち、プレミアムおまかせオートを選択した場合は、人物や夜景などの11種類のシーンと、被写体の動きや三脚の有無などの3種類の撮影コンディションが自動的に認識され、合計33パターンの組み合わせからシーンに合ったものが自動で選ばれる。例えば、人物にカメラを向けると顔認識AFが作動すると同時に、相手の動きが大きい場合には被写体ブレを抑えるために自動的にシャッター速度が高速側にセットされる。また、手持ちで夜景を撮る際には、自動的に高速連写と画像合成が行われ、ノイズの少ない夜景写真が撮れるようになっている。
シーンの判断を自分で行いたい場合は、シーンセレクションモードを使用しよう。シーンセレクションモードでは「風景」や「夜景」「ペット」「打ち上げ花火」など14モードが用意され、選択したシーンに応じて各種設定を最適化できるようになっている。
凝った撮影をしたい場合には、ピクチャーエフェクトモードを利用するといいだろう。これは、画像に様々な特殊効果を与えるモードのこと。絵のような仕上がりになる「絵画調HDR」のほか、風景をジオラマ風に加工する「ミニチュア」、オモチャカメラ風になる「トイカメラ」、特定色以外をモノトーンにする「パートカラー」など7種類の効果から選べる。
また背景ぼかしモードを選んだ場合には、1回のシャッターで2カットが連続的に撮影される。そして、その2枚が自動的に画像処理されて、背景がソフトな1枚の写真として記録される仕掛けだ。
3D撮影については、3Dテレビで再生可能な静止画を撮る「3D静止画」のほか、カメラを一振りするだけで3Dパノラマ写真が撮影できる「3Dスイングパノラマ」、カメラの液晶上で擬似的な3D効果を味わえる「スイングマルチアングル」の3モードを搭載。手軽に3D表現を楽しめる。