歩く人、撮る人のための地図コンテンツ
それでも何とかモチベーションを保つことができたのは、EX-H20GのGPS地図上で現在地をチェックし、「自分がどこまで来たか」「あとどのくらいで山頂に着くか」を常に把握できていたからだ。先が見えない登山において、これを知ることができるメリットは計り知れないほど大きい。
しかも、歩いている間、EX-H20Gは手に持っているかポケットに入れているから、EX-H20GのGPS地図にすぐアクセスできる。リュックやポーチからガサゴソと地図を取り出して、パラパラと広げて見るより、はるかに迅速でスマート。手軽に見られるから頻繁に見る。それが情報の有効活用に繋がるのだ。
移動経路の表示。赤点が歩いてきた道、青丸は写真を撮影した地点とカメラが向いていた方向を示す |
コース情報画像も、距離感や時間感覚を掴むのに役立つ |
分岐情報も写真で掲載。見た目そのままだから分かりやすい! |
そして、ついに頂上に到着。ベンチにリュックサックを下ろして汗を拭くと、頬と背中に涼風が吹き抜けて行った。さすがは関東近郊にして600メートル弱の標高。想像の数倍は疲れたが、それに見合った達成感。なるほど、どうりでこれほどの人気があるわけだ。せっかくの頂上、ここでバシバシ写真を撮って紹介しようかとも思ったが、これから登る人のネタバレになりかねないので思い止まった。山頂の空気と風景は、自分の足で苦労してこの場に立ってこそ味わえるものだ。
EX-H20Gの「追加地図コンテンツ 高尾・陣馬」もまた、この考えに基づいて作られているように感じる。というのも、これほど充実したデータを収録しながら、名勝・名所・旧跡などに関する一片の解説もないからだ。あくまで、実際に現地を訪れる人が迷わず、安心して、時間を有意義に使えるようサポートするデータであり、写真と文章で"行った気にさせる"ガイドマップではない。
ケーブルカー清滝駅へと続く表参道の両脇には食堂や土産屋が並ぶ |
高尾山から生じた渓流も、登山口の付近では川になる。子供たちのはしゃぐ声がのどかな山間に響く |
高尾山は傾斜がキツイので、ケーブルカーの車体もこの角度! |
登山道にはどんな花が咲いているか、山頂からはどんな山々が見えるのか、「ひっぱり蛸」とは何なのか。実際に自分の目で見て、カメラに収めてみてほしい。
7月初旬でも、まだ紫陽花がキレイ。たくさんの人が写真を撮っていた |
収録画像を見ると、山頂は桜の名所でもあるらしい。次は春に来たいなぁ |
山頂から見える風景とガイド画像を見比べると、見えているものが分かる |
金比羅台からの眺めを動画でも撮影してみた。高倍率ズームながら優れた解像感は動画撮影でも健在 |
帰りはケーブルカーで。ちなみに、高尾山のケーブルカーは日本一の急勾配。こういったシーンでは動画が楽しい。EX-H20Gの動画機能はHD対応でキレイ |
なお、カシオ計算機では、昭文社から出版されている「山と高原地図」をデータ化した「MAPPLE山あるきデータベース」をEX-H20G用コンテンツとして、2011年の秋以降に順次発売する予定という。その際はダウンロード販売にして、より安価に提供してくれると嬉しい。いずれにしても、EX-H20Gユーザーとトレッキング愛好家の楽しみは、まだまだ広がりそうだ。
※「追加地図コンテンツ 高尾・陣馬」では国土地理院長の承認を得て、同院発行の基盤地図情報を基に作成したカシオオリジナル地図を使用【承認番号 平23情使 第46号】
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