見たいときにすぐ見られる、手の中の頼れるガイド

京王高尾山口駅前の登山マップを眺める人々。いっそ売店で、EX-H20Gと「追加地図コンテンツ 高尾・陣馬」のセットを売ってみてはどうだろう?

京王高尾山口駅前の大きな登山案内マップには、多くの老若男女が見入っていたが、横目で見ながら登山口へ。EX-H20Gの電源を入れてGPS地図を表示すると、現在地の表示とともに、関連する画像一覧が並ぶ。この中に登山マップの画像があるので、これをチェック。

週末の高尾山は人が多い!

どうやら、高尾山の登山道には大きく分けて1号路、6号路、稲荷山コースの3本があり、1号路は途中から2、3、4号路に分岐するようだ。さらに、環状の5号路が山頂付近を囲むように走っている。関東三大本山として名高い高尾山薬王院の表参道ともいえるメインストリートは1号路だが、今回はあえて6号路を選択。EX-H20Gで表示した地図を見る限り、「距離が一番短い」「沢沿いの道だから涼しそう」「一本道なので迷わなそう」なのが、6号路を選んだ理由。…なんだか逃避じみた理由ばかりな気もするけれど、その判断を予備知識ナシでできてしまうのは、すごいことだと思う。

「追加地図コンテンツ 高尾・陣馬」では、地図の表示倍率を上げていくと「休憩ポイント」「お弁当ポイント」「ビューポイント」「茶屋」「トイレ」「紅葉ポイント」など10種類のスポットがアイコン表示される。これらのスポット情報を基準に、ルートを選定してもいいだろう。秋なら紅葉ポイントがあるルート、小さなお子さんやお年寄りと一緒なら休憩ポイントの間隔が短めのルート、といった具合だ。

施設やスポットは、アイコンで分かりやすく表示される

雰囲気重視で選びたい人は、画面右側に表示されるサムネイルから、内蔵されている周辺画像をチェックしてみよう。「追加地図コンテンツ 高尾・陣馬」には、計263点もの周辺画像(コース情報画像を含む)が収録されている。EX-H20G単体では表示されない等高線を確認できるのも、嬉しいポイントだ。傾斜の緩急を判断して、コースの検討材料に活用することもできる。もっとも、高尾山は基本的に傾斜がキツめだ…。

まずは登山マップの画像でルートの目星を付ける

その後、地図画面で登山道の詳細を確認

7月の陽射しは強い。が、登山道は木々の緑が日陰を作ってくれるうえ、6号路脇の早瀬を流れる水の音も爽やかで心地いい。きらきらと光る木漏れ日や、目にも涼しい紫陽花の群生に目を奪われつつ、それらをカメラに収めながら歩くのも楽しかった。

…途中までは…。

そう、6号路の後半は、私の予想を遥かに超える悪路だったのだ。山頂に近付くにつれて、登山道は細く急勾配になり、巨木の根が道を覆い、沢の中を石を渡って進む。しかも道端は崖っぷち…。高尾山ってこんなにシビアな山だったの!? 「東京近郊で手軽にハイキング登山が楽しめる、人気のレジャースポット」くらいに考えていた自分が甘かった。……次ページ「ついに山頂へ」

巨木の根が階段のように地を這う。歩いているだけで足裏が刺激されて健康になりそう

沢が流れる中の石を伝って進む「とび石」。6号路は実に変化に富んだルートだ