NTTドコモは21日、Android搭載スマートフォン「F-12C」に特別モデルを追加し、10~11月にかけて発売すると発表した。特別モデルでは、英国の高級トラベルケースブランド「GLOBE-TROTTER」とコラボレーションし、ケースと同じ「ヴァルカン・ファイバー」の背面カバーを採用した。ドコモオンラインショップ限定で5,000台を用意し、シリアルナンバーつけて発売する。価格は、通常モデルより「1万円ほど高くなる」(同社)見込み。

GLOBE-TROTTERとコラボレーションしたスマートフォン「F-12C」。英国の代表的なケースブランドであり、英国大使館で説明会が行われた

発表に合わせ、開発した富士通は東京・英国大使館で説明会を開催。登壇した富士通の執行役員副社長・佐相秀幸氏は、東芝と携帯事業を統合してから第2弾のスマートフォンとなるF-12Cは、「日本の携帯電話の洗練、高機能、品質をスマートフォンに作り込んで、グローバルに(携帯事業を)やっていく第1歩、いや第2歩だと思っている」と述べ、今後海外展開も視野に、製品を開発していく意向を示す。

冒頭、駐日代理大使のデーヴィッド・フィトン氏がGLOBE-TROTTERについて説明し、富士通とのコラボレーションが「歴史的にも意味がある」と強調。「2012年のロンドン五輪では、F-12CとGLOBE-TROTTERを持ってきて欲しい」とアピールした

説明会には富士通の佐相秀幸副社長(中央左)、高田克美モバイルフォン事業本部長(左)に加え、GLOBE-TROTTER本社のクリエイティブデザイナーのギャリー・ボット氏(右)、同日本支社長の田窪寿保氏も参加した

富士通がドコモ向けに開発したAndroid搭載スマートフォンの「F-12C」は、基本性能の追求、「ヒューマンセントリック」を目指した独自技術の投入、ユーザーのしこう、利用シーンに合わせた新しい価値の創出という富士通の思想を盛り込んで開発されたという。

富士通の技術基盤をベースに、世界一使いやすいユビキタス端末を目指す。そのために、基本性能、独自技術、新しい価値の創出を掲げてスマートフォンを開発している

従来の携帯電話からの急激なスマートフォンへのシフトに対し、同社モバイルフォン事業本部長・高田克美氏は、多様なニーズに対応する製品展開が必要となると指摘。同社調査では、スマートフォンをまだ利用していないユーザーからは「操作が難しそう」「サイズが大きく重い」「文字入力がしにくい」などの声があり、「こういった声に応える必要がある」と高田氏。「初心者でも迷わず使える、基本機能の使いやすさを追求し、幅広いユーザーに満足してもらえるスマートフォン」を目指したという。

スマートフォンユーザーの拡大で裾野が広がり、初心者ユーザーの要望が強くなってきた

それに応えるように開発に取り組み、3つのポイントを追求した製品を開発したという