手軽に使えるTepaEditor

最後にTepaEditorが持つユニークな機能を紹介しましょう。序盤で述べたようにTepaEditorには、開いているテキストファイルの全体もしくは一部を画像形式(BMP/JPEG/PNG)に変換する機能が備わっています。一見しますと我々が同機能を活用する場面はないように思えますが、例えば日本語フォントを導入していない海外のユーザーに、日本語メッセージを送る場面などで役立つでしょう(図34~36)。

図34 <ツール>メニューから<TtoGコンバーター>をクリックします

図35 ダイアログが起動したら、背景色を確認・変更してから<変換開始>ボタンをクリックします

図36 専用のウィンドウが開き、TepaEditor上で編集中の文書が画像化されました。任意の画像形式で保存することも可能です

もう一つはランチャー的役割を持つ「ツールランチャー」。統合環境的な性格を持つテキストエディターではポピュラーです。プログラマーであればコンパイラを、WebクリエイターであればHTMLの文法チェッカー、文書を書く場面なら辞書ツールや校正ツールなど様々な場面を想定して登録しましょう。

ツールの起動はメニューバーからたどるか、設定したショートカットキーを使用しますが、ツールに渡せるのはファイル名のみで、選択中の文字列をツールに渡すといった機能は用意されていません。辞書系ツールを使う場合、この点はマイナスとなるため残念です(図37~39)。

図37 <ツール>メニューから<ツールランチャー>→<ツールランチャーの設定>と順にクリックします

図38 設定を行うダイアログが起動したら、<追加>ボタンで項目を追加します

図39 こちらは編集中のダイアログ。コマンドラインオプションやショートカットキーの追加が可能です

TepaEditorの全体を見渡しますと、カスタマイズ要素も少なくマクロ機能も用意されていないため、テキストエディター好きには物足りないかも知れません。しかし、手軽かつ高機能なテキストエディターを前準備なく使いたい。メモ帳だけでは心許ないので、USBメモリにツールを導入しておきたい、と言ったユーザーには有益なツールとなるでしょう。

TepaEditorの紹介は以上です。ナビゲーターは阿久津良和でした。次回もお楽しみに。

阿久津良和(Cactus