省エネ支援のアプリ・サービスも多数

テーマが「夏」ということで、日本でこの夏とくに重要と言われている節電を支援するアプリも紹介。「電気予報」はYahoo!電気予報から取得した1時間ごとの電力使用量予測を表示できるもので、これで予測をチェックしてピーク時間帯の節電に協力できる。「節電大作戦」は、さまざまな家電製品の待機電力量をチェックし、ひとつひとつ電力をカットするどれくらいの節電が可能かを教えてくれるものだ。

電力使用量予測を確認できる「電気予報」

待機電力のカットによる節電の効果がわかる「節電大作戦」

電気予報
価格:無料
バージョン:1.0
販売業者:Yahoo Japan Corporation
 
節電大作戦
価格:無料
バージョン:1.0.0
販売業者:Kiyoshi Sato
 

そして学習リモコン端末の「iRemocon」も節電対策として紹介された。この「iRemocon」は赤外線リモコンで操作する家庭内のさまざまな機器をiPhoneからネットワーク経由でコントロールするというデバイスだが、これを利用すればエアコンの消し忘れに外出先で気付いたときもすぐにストップできるというわけ。マクロ機能やタイマー機能も搭載しているので、それらを利用した節電方法もあるだろう。もちろん節電以外の使い方でも便利そうだ。

赤外線リモコンの機器をネットワーク経由で利用する「iRemocon」。節電ということを抜きにしても便利そう

iRemocon
価格:無料
バージョン:1.0.3
販売業者:Glamo Inc.
 

屋外で身体を動かすのにもiOSデバイスが活躍

夏といえば、アウトドアのスポーツに取り組む人も多い季節。そこで、健康管理やスポーツをアシストする、アクセサリとアプリの連携ソリューションもいくつか見せてもらった。

Withingsが提供するのは、WiFi経由でデータを送信できる体重計(17,800円)とiPhoneアプリ「WiScale」(無料)を連携させるソリューション。複数人のデータを自動的に送信し、管理できるというものだ。体重の把握は減量の基本ともいえるだけに、記録の管理を簡略化するソリューションはダイエットの継続の助けになるだろう。

測った体重は即座に送信され、iPhoneなどでチェック可能。とかく挫折しやすい体重管理を、負担なく行える仕組みだ

WiScale
価格:無料
バージョン:3.5
販売業者:WiThings, SASU
 

「iBike Coach for iBike Dash」は、いわゆるサイクルコンピューターの役割をiPhoneにさせるマウントアダプタとセンサーのセット(国内販売未定、米国では199ドル)。アプリは無料。iPhoneを自転車に固定するアダプタは少なくないが、これは後輪につけたセンサーで後輪の回転数(=スピードと走行距離)を測定できるのがポイント。よくあるGPS計測の場合よりも正確なデータが得られる。ただ残念ながらペダルの回転数を測るケイデンスメーターの機能はない模様。筆者としては、その点さえアップデートされれば即購入のアイテムだ。

後輪部に取り付けたセンサーとヘッド部分に装着するマウントアダプタでデータを取り、アプリで位置情報などと組み合わせて表示する「iBike」のシステム
IBIKE COACH FOR IBIKE DASH CC
価格:無料
バージョン:1.0
販売業者:Velocomp LLP
 

最後に紹介されたのは、パターにiPhoneを装着してパッティングを診断する、PINGによるクレードルとその診断アプリ。このシステムではパットのスピードやフェースの角度を測定し、どれくらいのバラツキがあるかなどを測定できる。パッティングではスピードやフォームを一定にすることが大事なのだそうで、このアプリでバラツキ具合をチェックできるのは上達に有効そうだ。プロのデータとも比較できるのが、アマチュアゴルファーにはたまらないだろう。とはいえ、スイングスピードの速いドライバーなどに同様の仕組みを導入するのは、ちょっと難しそうだ。

パターに装着したクレードルにiPhoneをセットし、パッティングを行う。そのデータを確認して自分のパッティングの問題や上達度合いを確認するのだ。プロとのデータ比較も行える

iPING
価格:無料
バージョン:1.0
販売業者:PING, Inc.
 

iOSデバイスは「ポストPC時代のデバイス」

ブロドリック氏はiOSデバイスについて「ポストPC時代のデバイス」と表現した。これは「PCがやっている作業を、パーソナルに、そして簡単に行ってくれる」デバイスという意味だという。そのカギを握るものとして同氏が挙げたのは「デバイスとソフトのシームレスな連携」。ユーザーはアプリをダウンロードすることによりデバイスをひとつのツールとして使うことができるが、iOSの場合はデバイスとアプリの関係が密接であるため、あたかもその機能のために特別に設計された道具であるかのように感じられるということだ。

今回紹介されたさまざまなアプリ・アクセサリについてもそれははっきりあらわれていて、デバイスを核にアクセサリやアプリを組み合わせたものが専用ソリューションのように使える。そしてそれがiPad/iPhone/iPod touchという3つのデバイスで共通して使えるというのが大きなメリットとなる。

日本ではいま、iPhoneの購入ユーザーが当初のようなIT/デジタルに親和性の強い層から、どちらかといえばそういったところを不得意とする層にまで広がりつつある。そういった層に対しては、「iPhone用と書いてあれば使える」「接続すればワンタップで使用可能」というiOSアクセサリ・アプリの設計が大きな強みになるだろう。くしくもこのブリーフィングの翌日に為替変動への対応として多数のアプリが一斉に値下げとなったが、より手軽にアプリを購入できるようになったことで、もっといろんな使い方が生まれてきそうだ。