既報の通りKDDIは17日、au携帯電話の夏モデル15機種を発表した。音声端末12機種のうち、半数の6機種がスマートフォンになっており、スマートフォンへの移行がより鮮明になった。田中孝司社長も、「軸足は完全にスマートフォン」と述べ、今年度中に400万台のスマートフォン販売を狙う。夏モデルでは、「auらしさはワクワク感」(田中社長)という製品やサービスをそろえたとしている。
今回auでは、「選べるラインナップ」「充実のネットワーク」「とびっきりのコンテンツ・アプリ」の3つのキーワードで発表を行っている。選べるラインナップでは、同社が展開するブランディング「Android au」というイメージをさらに強化するためにラインナップを強化。「コンセプトはみんなの選べるスマートフォン」(同)として、全機種最新のAndroid 2.3(Gingerbread)を搭載する。
端末としては、3D液晶・3D撮影対応の「AQUOS PHONE IS12SH」、耐衝撃・防水防塵性能を備えたタフネススマートフォン「G'zOne IS11CA」、物理的な10キーを搭載した「AQUOS PHONE IS11SH」、QWERTYスライドキーボードを搭載した「REGZA Phone IS11T」、おサイフケータイ・ワンセグ・赤外線通信機能を搭載した「XPERIA acro IS11S」、iidaブランド初のスマートフォン「INFOBAR A01」の6機種を用意した。
これらの機種では、ワンセグ(G'zOneのみ非対応)、おサイフケータイ、赤外線通信に対応。さらにCメール、EZwebメール、auかんたん決済、au one Marketもサポートする。ただしXPERIA acroのみ、Cメール以外にも対応は9月下旬のアップデートで提供される。緊急地震速報は全機種対応だ。
田中社長は、Cメール、EZwebメール、auかんたん決済、au one Marketの4機能をスマートフォンでもすべて対応させていくことを考えている。特に海外メーカーのグローバル端末でもこれらの機能に対応できるように、今秋以降は4機能をKDDIが提供することで、グローバル端末でもすぐに対応できるようにしていきたい考えだ。田中社長は「グローバルフォンでありながらガラスマ(ガラパゴスケータイの機能を搭載したスマートフォン)である。こういったところに力を入れた。グローバルフォンとガラスマの区別をなくしたい」と話した。
すでに発売済みの「HTC EVO WiMAX」もこの4機能を9月下旬にダウンロード提供するとしている。
周辺機器も拡充し、ユナイテッドアローズなどのファッションブランドとコラボレーションし、まずはXPERIA用のジャケットをKDDI直営の通販サイト「au one Brand Garden」で販売する。また、従来よりも「約半分の時間で充電できる」という1A出力の共通ACアダプタや、パナソニックのエネループブランドのポータブル充電器なども販売する。