iPad 2向けに最適化されていなくても、「Flipboard」や「Google Earth」など表現力とスピードのバランスが問われるアプリは、iPad 2で使うだけでアプリがアップグレードしたように動作する。また「Real Racing 2 HD」「Jenga HD」など、操作にジャイロスコープを利用できるアプリも登場している。
また、iPad 2発売にあわせて、米AppleはiTunes StoreにAirPlay対応アプリのセクションを設けた。「iMovie」のほか「IMDb」「Fandango」「ESPN Magazine for iPad」「MLS MatchDay 2011」など15のアプリが掲載されており、これらはオーディオおよびビデオをApple TVにストリーミングできる。
iPhone 4は2,592×1,936ドットの写真を撮影できる高機能なカメラを背面に搭載しているが、iPad 2の背面カメラは撮影できる静止画のサイズが960×720ドットと、第4世代のiPod touchと同等である。撮影した写真をiPad 2のディスプレイに表示すると迫力に欠けるなど、この点ではバランスが悪い。動画機能はiPhone 4と同じ720pのHDビデオの撮影が可能なので、動画やビデオチャット(FaceTime)を楽しむためのカメラと言えるだろう。
iPad 2にもiPhone 4と同じカメラを搭載して欲しかったというのが正直なところだが、ただ筆者は「撮りたいときに撮れるのが良いカメラ」というタイプなので、貧弱でも使用機会の多いiPadにカメラがあるのはうれしい。それにW185.7×H241.2mmの薄い板状のiPad 2ではやはり撮影はしにくいため、現実的に考えて高画質撮影が可能であっても本格的な撮影にiPadを使うことはなさそうだ。むしろメモ代わりの撮影、AR (拡張現実)など、静止画・動画のキャプチャを用いたアプリがiPadでも使えるようになる意義の方が大きいように思う。