日本ヒューレット・パッカードの「HP Pavilion dm1-3000 Notebook PC」は、解像度1,366×768ドットの11.6型ワイド液晶に約10.75時間の長時間バッテリ駆動、使いやすいキーボードとモバイル環境でも快適に作業できる機能やスペックを備えているのが最大の魅力だ。重量1.52kgは、モバイルノートとしては少々重めではあるが、試用したところキーボードなど本体全体の剛性は非常に高い印象。持ち運ぶ機会が多い人にとっては重要なポイントになるだろう。
なお、今回試用したのは直販サイト「HP Directplus」の専用モデル。ストレージに128GBのSSDを搭載するなどハイエンドな構成で、価格は79,800円。このほかストレージに500GBのHDDを採用する店頭モデルも用意。こちらはバッテリ駆動時間が9.5時間と短くなるが、実売価格は59,800円となる。
本機では長時間のバッテリ駆動が魅力となっているが、その実現に大きく貢献しているのがFusion APUと呼ばれるAMDのGPU内蔵型CPU「AMD E-350」だ。1.6GHz(2コア/2スレッド)でTDP(熱設計電力量)が18Wと、低消費電力になっている。さらにGPUが内蔵されているため、マザーボード上のチップ数を減らすことにもなり、PC全体の低消費電力化につながっているのが大きなポイントだ。
なお、動作クロックが低いだけにCPUパワーはそれほど高くはない一方で、内蔵されているGPU「Radeon HD 6310」は高機能だ。ローエンドの外部GPU程度の3D性能があるのに加えて、ハイビジョン動画の再生をGPU側で行う「UVD3」を搭載。これによってYouTubeやニコニコ動画のフルHD動画もコマ落ちすることなく再生が可能となっている。
Radeon HD 6310のハードウェア再生をサポートする「Flash Player 10.2」を導入した環境で、実際にYouTubeのフルHD動画をいくつか再生したが、CPUの使用率は10~25%程度と低め。ほかの作業も十分並行できるレベルだ。なお、動画の読み込み中はCPU使用率が80%近くに達する。フルHD動画を楽しむときは、動画が最後まで読み込まれてから再生するほうがよさそうだ。