フィルムのような風合いになるシネマトーンと24pネイティブ記録を使えば、映画のような作品づくりもできる。そういった"こだわり"の撮影で必要なのがマニュアル撮影機能だ。CX700Vはこのマニュアル機能が充実。ゼブラ表示やピーキング表示、拡大フォーカスといったマニュアル撮影でのアシスト機能も搭載されている。

レンズの脇、ボディ前面に設置されたマニュアルダイヤルの機能も強化された。従来は、フォーカス、WBシフト、明るさ、AEシフトが割り当てられるだけだったが、CX700Vはこれらに加え、絞りとシャッタースピードが追加された。絞りに設定すれば絞り優先となり、シャッタースピードであればシャッタースピード優先としてAEが働くようになる。

直感的操作ができるタッチパネルは、ハンディカムシリーズの伝統ともいる。その特性をうまく生かし、液晶モニター上でタッチすることで人物以外の被写体の自動追尾を行う「追尾フォーカス」機能が新たに搭載されている。

今回、大幅に機能アップすると共に、メニューなどのUIが新しくなった。ただし、フリック(スライド)動作ができるのは一部で、メニューリストも上下アイコンを押すことでスクロールする必要がある。前モデルがスクロール操作できただけにこの点は惜しい。

CX700Vに搭載された機能や撮影された映像には十分満足できるはずだ。特に新開発の裏面照射型CMOSセンサーは暗所に強く、室内の撮影で「ちょっと暗めの照明かな」と思っても、明るい部屋として撮影できてしまうので驚きだ。また、ワイドなレンズと強力な手ブレ補正で、普段撮りで困ることはそう無いだろう。初めてのビデオカメラならもちろんのこと、買い換えとしてもCX700Vは最適だ。

割り当てられる機能が強化されたマニュアルダイヤル。操作感もいい

マニュアルダイヤルに機能を割り当てるメニュー

約20万ドット相当のビューファインダー。角度は固定

液晶モニター上でタッチすると自動追尾を行う「追尾フォーカス」

ゼブラ表示は70%、100%を選択できる

マニュアルフォーカスに必需のピーキング

ゼブラとピーキング表示を設定したところ

フレアやゴーストを防止するレンズフードも付属する

レンズフードは、リングを回してフィルターネジに付ける