オリンパスから光学4倍ズームを搭載したコンパクトデジカメ「XZ-1」が登場した。同社のコンパクト機には、防水対応の「Tough」シリーズやスタンダードな薄型モデル「Smart」シリーズなどがあるが、このXZ-1は高品位なデザインと高画質を目指した高級路線の第一弾となる製品だ。
いちばんの特徴は、レンズの開放値がワイド端でF1.8、テレ端でF2.5という明るさを持つこと。一般的に、コンパクトデジカメはデジタル一眼に比べて撮像素子のサイズが小さいため、感度を上げると高感度ノイズが目立ちやすいという弱点がある。だがXZ-1では、レンズの開放値が明るい分、薄暗いシーンでも感度をあまり高めずに撮影できる。
同クラスのライバルとしては、開放値F2.0-3.3のパナソニック「LUMIX DMC-LX5」や、開放値F2.0-4.9のキヤノン「PowerShot S95」などがあるが、これらと比較してもXZ-1のレンズは、特にテレ端の明るさで一歩リードする。レンズの焦点距離についても、28-112mm相当に対応したXZ-1が最もズーム倍率が高く、テレ端の長さでやや勝る。
ボディは、自慢のレンズをほぼ中央に配置した長方形フォルムを採用。外装は金属製で、上部にはヘアライン処理を、前面には細かいシボ加工(ブラックモデルの場合)を施して、質感を高めている。装飾を控えめにした落ち着きのあるデザインだ。ただしボディ前面に突起がないため、構えた時に指が滑りやすい。レンズの付け根部分にダイヤルカットされたリングがあるので、そこを左手で持ち、両手で構えると安定するだろう。
電源ボタンを押すと、レンズが素早くせり出し約1.3秒で起動する。AFはコンパクトデジカメとしてはまずまずスピーディで、てきぱきと気持ちよく撮影できる。モニターには、3型61万ドットの有機ELディスプレイを採用。視野角が広く、屋内屋外を問わず実用十分の視認性を確保している。……つづきを読む