―― 2011年の日本市場では、どのようなラインナップを展開していく予定ですか?
阿部氏 まずは、GALAXY SとGALAXY Tabを、さらに拡販していきたいです。GALAXY Sは発売当初、在庫切れでお客様をお待たせする事態も招いてしまいました。まだ購入できていない方もいらっしゃると聞いておりますので、しっかりと対応していきたいです。GALAXY Tabについても、現在、電子書籍を最も読みやすい端末だと思いますし、タブレットの利点をアピールしていきたいです。
オウ氏 GALAXY Sについては、海外ではホワイト、ピンクなどのカラーバリエーションも出しています。お客様のニーズがあれば、日本向けモデルでの対応も検討したいと思っています。
―― GALAXY Sは世界的な大ヒットにより、有機ELディスプレイ「Super AMOLED」の製造が間に合わないという話も耳にしますが?
オウ氏 多くのお客様に手にしていただけるように頑張っています。同時に、次バージョンの「Super AMOLED Plus」も開発しています。今年発表する新しい端末では、新しいバージョンのディスプレイになると思いますので、そちらもご期待ください。
―― 具体的には、どのような仕様の端末になりますか?
オウ氏 まだ詳しくは言えませんが、最新のOSを搭載することにはこだわっていきたいです。それはお客様のベネフィットを上げることに直結しますから、メーカーとしては捨てられないことです。同時に、ユーザビティも向上させていく必要がありますが、日本独自の仕様に関しては、ハードウェアに連携する部分では難しいこともあります。そのあたりについては、どのくらいのスピードでアップデートできるかなどを見極めた上で、対応するしないを判断していきたいと考えています。
―― ワンセグやおサイフケータイに対応する可能性もありますか?
オウ氏 ワンセグは日本だけでなく、韓国にはDMBというモバイルテレビのサービスがあり、ブラジルでも同様のサービスがあります。それぞれ方式は異なりますが、技術的には搭載することは可能です。おサイフケータイは完全に日本だけのものなので、対応させるには時間を要しますし、難しいかもしれません。また、お客様の中には、そうしたスペックを必要とする人とそうでない人もいらっしゃいますので、総合的に判断していきたいと思います。
―― サムスンは世界市場でさまざまなOSのスマートフォンを発売しています。今後、日本でもAndroid 以外のスマートフォンを投入する計画はありますか?
阿部氏 それはお客様のニーズ次第ですね。スマートフォンは、マーケットやクラウドなどトータルな利用環境が整わないと端末を売っていくのは難しい。そういう意味で、日本では「まずはAndroidから」と考えています。
オウ氏 2月にバルセロナで開催される「Mobile World Congress」でも、新しい端末をお披露目できると思いますので、ご期待ください。
―― ありがとうございました。