まずは入力・編集機能の部分だが、画面サイズの拡大に合わせてこのあたりも使いやすくなっている。まずはキーボードサイズが大きくなり、ソフトウェアキーボードの使いやすさが向上している。そしてAndroid使いにくいと不評だったコピー&ペーストもGingerbreadの世代からさらに改良されており、矢印カーソルでの範囲指定とその後の動作の選択が簡単に行えるようになった。
またUSBとBluetooth経由での外部機器との接続も容易になっており、マスストレージ接続なしにカメラやPC上のファイルを取り込めるようになった。このほかフルキーボードを接続したり、Bluetooth経由でのテザリングに対応したりと、接続関連の機能強化が目立つ。特にメディアストリーミング系の機能は利用シーンに合わせた形で大幅なてこ入れが行われており、HTTP Live Streamingへの対応や各種DRMをサポートした管理フレームワーク、Media/Picture Transfer Protocol (MTP/PTP)による他のデバイスとのメディアファイル共有と、非情に多岐にわたる。
個々のアプリも大画面サポートや利用シーンの変化に合わせた進化を遂げている。その1つは「Setting」などの標準アプリで、左に項目、右に詳細ステータスといった具合に2ペイン表示になっており、一目で内容を把握しやすくなった。これは「Camera」アプリなどにもみられ、機能ボタンが広いスクリーンを有効活用して独立設置されており、ちょうどデジカメ背面をそのまま再現したような形状になっている。ブラウザに関しては「タブ」の追加でページ切り替えが簡単になったこと、そして"Incognito"と呼ばれるプライベートモードが追加され、不特定多数が利用する可能性のある「タブレット」というデバイスの特性をうまくキャッチアップしているといえるだろう。
Honeycombのターゲットはハイエンドタブレット?
このようにHoneycombを見ていてまず気付くのは、パフォーマンス要求が格段に上がっているという点だ。例えばMotorola XoomではARM Cortex-A9をデュアルコアで搭載したNVIDIAのTegra 2が採用されている。動作クロックは1GHzとはいえ、従来のスマートフォンのおよそ2倍の性能だ。