――振り返ってみると、昨年はどんな一年でしたか。

徳永「やはりこの『春との旅』に深く関わっていた一年でしたね。それだけこの作品が大きかったと言えますし、他の仕事をしながらも、この作品に立ち返ることが多かったです。また、うまくいったこともうまくいかなかったことも含め、あれこれ模索した一年ではありました」

――と、いいますと?

徳永「今の自分に最も足りないのは"爆発力"だと思うんです。『これからこの子に何が起こるんだろう』と見る人に思わせるような力というか。そこまで分かっていたらあとはやるだけなんですけど、あと一歩を踏み出す"勇気"が今は欲しいですね。基本的に私、すごいネガティブだし、友だちからは『面倒くさいヤツ』ってよく言われるんですよ(笑)」

――では、最後に2011年の目標を聞かせて下さい。

徳永「去年『一年間で本を100冊読む』という目標を掲げたんですけど、結局60冊くらいしか読めなくて。でも、しばらく本はいいかも(笑)。それから、『ベトナムが呼んでいる』とまで周りに言ったのに結局行かなかったこともあり(笑)、国内国外問わず、旅行には出かけたいですね。とにかく自分の知らない世界を知りたいという気持ちが強いので、ドキュメンタリー番組は欠かさずチェックして見ています。いろいろな人の生きざまを見ていると、やっぱり人間って面白いなって思います。今年はこれまでと変わらず映画には携わっていきたいし、仕事もプライベートも充実させたいです。漠然としてますけど……いい年にしたいです」

落ち着いた雰囲気で、堂々と語ってくれた彼女。「爆発する勇気が欲しい」と、女優としての課題を挙げてくれたが、その瞳の奥には内なるパワーを充分に感じた。2011年、彼女がどんな輝きを見せてくれるのか、ぜひとも見届けたい。