デルが開発するStreakは、5インチサイズのディスプレイを搭載するタブレット端末だ。iPadの9.7インチ、GALAXY Tabの7インチと比べてみると、はっきりと差がある。「タブレット」と呼ぶには小さく、スマートフォンと呼ぶには少々大きいというサイズだが、デルもソフトバンクも本製品を「タブレット」と扱っているので、本稿でもそれに準じて評価していきたい。

そのある意味では中途半端なサイズが、実はStreakの大きな魅力となっている。本体は横長のボディで、本体サイズ・重量はW152.9×H79.1×D10.1mm、約220g。このサイズだと、大人の男性の手であれば片手でがっしり握れるレベルで、横向きにして両手で持つとちょうど携帯型ゲーム機を持っているような感覚。軽量なので持ち歩くのも容易で、この携帯しやすさと持ちやすさが5インチサイズの大きさのメリットといえる。

片手で持っても、比較的しっかり持てる。ただ、この状態では親指は上下のギリギリまでは届かない

横向きで持ったところ。ゲーム機のコントローラーのようなこの持ち方は操作しやすい

スマートフォンを含む携帯電話では、画面サイズは大きくても4.3インチで、それに比べると5インチというサイズは大きい。そのぶん、Webサイトも写真や映像などのマルチメディアファイルも電子書籍も、快適に閲覧できる。解像度も800×480ドットなので、横持ちにすればWebサイトをそのまま表示しても十分内容を判読可能。通常のスマートフォンのようにダブルタッチして画面の一部を拡大することなく、ざっと内容を確認できるのは便利だ。

縦持ちにすると、今度は横幅が狭くて全画面だと文字サイズが小さいので拡大表示は必要だが、縦長画面で一度に内容が見られるので、縦に長いページでも見やすくなる。

Webサイトを表示したところ。横画面だと拡大しなくても文字がそのまま読める

一度ダブルタッチすると、その付近が少し拡大表示される

最大サイズまで拡大したところ。自動的に整形される設定になっている

縦に表示したところ。一覧性は高いが、ちょっと文字は小さめだ

もちろん、9.7インチや7インチのディスプレイの方が見やすいのは間違いないが、そこは可搬性とのトレードオフになっている部分。たいていのポケットにすっぽり収まり、電車内で立っていても座っていても、わずかな待ち時間の間でも、素早く利用できるというのは大きなメリットだ。

ひとつ気になるとすれば、Streakは片手でも操作しやすいサイズなのだが、操作ボタンが横持ち時に右端にあるだけなので、片手で操作しようとすると窮屈、というより落としそうになるという点。この辺りは、できれば両手で操作したいところだが、9.7インチの端末を片手で操作するよりはるかに簡単ではある。

操作ボタンは静電式で、本体の右端にある。片手で操作しようとするとちょっと滑り落ちそう

本体背面。カメラは有効500万画素でAFも搭載し、HD動画の撮影も可能

本体上部。イヤホン端子やボリュームボタン、電源ボタン、カメラボタンが配置されている。カメラボタンの長押しでカメラが起動する

本体下部には独自の接続端子。USB経由での充電ができるほか、海外ではアクセサリとしてドックなどが提供されている

チップセットはQalcommのQSD8250、CPUはSnapdragon 1GHzで、パフォーマンスとしては十分。たいていのシーンで満足できる。ROMのユーザー領域は1.5GBと大きく、microSDと合わせればかなりのコンテンツを保存できる。16GBと大容量のmicroSDカードが付属するのも嬉しいところだ。