Chrome OSのデモでスポットライトが当てられたのは、まず電源オンから十数秒で利用可能になる「即時起動」と、どのChrome OSパソコンでもGoogleアカウントでログインするだけで自分の環境になる「即時セットアップ」、そして「共通の利用体験」だ。Chrome OSと、その他のパソコン用Chrome (Windows/ Mac/ Linux)にデザインや利用体験の違いはない。ChromeとChrome OSで、同じようにChrome環境を利用でき、Googleアカウントを介してChromeとChrome OSの間で常に同じ状態が保たれる。

左がChrome OS、右がWindowsのChrome。利用体験はまったく同じ

ゲストモードでログインすると、タブの横にスパイのイラストが表示される。同モードでは、終了するとすべての利用データが消去される

Chrome OSは基本的に「インターネットに常時接続」した状態で利用する。米国ではVerizonがChorme OSデバイス向けに3Gデータサービスを提供する。契約は不要で、ユーザーが必要なサービス期間やデータ量を、その都度購入できる。またGoogle Web StoreからインストールしたWebアプリはオフライン機能を備えており、インターネットを利用できない状態でもキャッシュしたデータから多くの機能を利用できる。

ネットに接続していない状態でWebアプリを利用しようとすると、オフラインの警告が出る

オフラインでも「Load Anyway」をクリックすると、キャッシュされたデータからアプリが動作する

Chrome OS向けに米国ではVerizonが柔軟な3Gデータサービスを提供。2年間は毎月100MBまで無料で使える

セキュリティはChromeのSandboxや自動アップデートに加えて、ユーザー分離/暗号化、起動時のソフトウエア改ざんチェックなど、ハードウエアとソフトウエアを組み合わせた堅固なものになっている

最後に挙げられたポイントは「常に最新」だ。通常パソコンは使うほどに動作が重くなってくるが、Chrome OSパソコンは自動アップデートを通じて、逆に時間を経るほどに同じハードウエアでより快適に動作するようになるという。

"Webオンリー"の潔いデスクトップOS

発表以来、企業からの問い合わせが殺到しており、パイロットプログラムにはAmerican Airlines、Virgin America、KRAFT、Logitech、米国防総省などが参加する