添付ソフトしては、PDF・JPEGファイル整理・閲覧ソフト「ScanSnap Organizer V4.1」、名刺管理ソフト「名刺ファイリングOCR V3.1」、OCRソフト「ABBYY FineReader for ScanSnap 4.1」、ECM連携ソフト「Scan to Microsoft SharePoint 3.4」、家計簿ソフト「やさしく家計簿 エントリー for ScanSnap V1.0」、Evernoteソフト「Evernote for Windows 3.5」がある。

標準で付属するファイル管理ソフトの「ScanSnap Organizer」。登録したスキャンデータのファイルはフォルダで管理するほか、各ファイルにキーワード(タグ)を付けて振り分ける処理も可能

ScanSnap Organizerのリボンインタフェースの「オフィス機能」からは、選択したファイルをWord/Excel/PowerPoint形式に変換したり、Evernoteなどのクラウドサービスにアップロードできる

ScanSnap Organizerの大きな特徴といえるのが、PCのアイドル時間を利用したOCR処理だ。登録したPDF形式のファイルに対してOCRを実行し、キーワード検索可能なPDF形式に変換してくれる。スキャン時にOCR処理すると時間がかかるので(待ち時間が発生して無駄)、ScanSnap Organizerで後からまとめて実行するほうが効率的だ

「名刺ファイリングOCR」の画面インタフェースは2種類あり、「データ一覧域が広いレイアウト」(写真左)と「データ編集域が広いレイアウト」(写真右)だ。OCRの認識率は高く、誤認識の修正も簡単だ

「やさしく家計簿エントリー」では、レシートをスキャンしてOCRを実行し、店舗名や品名/価格などを自動的に入力できる

また、ドキュメントファイリングソフト「楽2ライブラリ パーソナル V5.0」をセットにしたモデルも用意されている(PFUダイレクト価格は22,800円)。セットモデルでなくても、「楽2ライブラリ パーソナル」の体験版が付属してくる。楽2ライブラリ パーソナルは、様々なファイルを管理するアプリケーション。ファイルの種類ごとに電子バインダに分けて収録し、ファイルリングされたデータを実際のファイルのように閲覧できる。ペーパーレス化の手助けになるだろう。

「楽2ライブラリ パーソナル」は、データをバインダ感覚で管理する。データの種類ごとに自分なりのキャビネットを作っておけば、管理もしやすい

「楽2ライブラリ パーソナル」の年賀状編集画面。年賀状の宛名面と文面をスキャンしてファイリングしておくことで、アルバム感覚で年賀状を管理/閲覧できる

S1100は、手元にある細かい書類などを短時間でデジタル化できる。ノートPCと一緒に持ち運べば、出先で入手した資料や名刺などをちょっとした空き時間にスキャンできるため、帰社/帰宅してから作業する必要がない。かなりの効率化、そして時間と気力の節約になるはずだ。1枚手差しの片面スキャンには面倒なイメージを持つかもしれないが、数枚程度の原稿/名刺ならそれほどストレスを感じないだろう。大量の紙メディアを処理することは少ないがスキャナのニーズはある。そんなシーンを感じる人にとって、心強い味方になってくれるはずだ。

■試用機の仕様
製品名 ScanSnap S1100
イメージセンサ カラーCIS
読取モード 片面、カラー/グレー/白黒/自動(カラー、グレー、白黒の自動識別)
対応用紙サイズ A4、A5、A6、B5、B6、はがき、名刺、レター、リーガル、カスタムサイズ(最大:216×360mm、最小:25.4×25.4mm)
読み取り速度 自動解像度モード:片面7.5秒/枚、ノーマル:カラー/グレー150dpi、白黒300dpi相当:片面7.5秒/枚、ファイン:カラー/グレー200dpi、白黒400dpi相当 :片面7.5秒/枚、スーパーファイン:カラー/グレー300dpi、白黒600dpi相当 :片面7.5秒/枚、エクセレント:カラー/グレー600dpi、白黒1,200dpi相当:片面 35秒/枚
インタフェース USB 2.0/1.1
サイズ/重量 W273×D47.5×H34mm/約350g
対応OS Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.4/10.5/10.6
価格 オープン、PFUダイレクト価格は17,800円