ついにHDDが3テラの大台に!
Western Digitalから、初の3TB HDDとなる「WD Caviar Green WD30EZRS」が発売となった。従来の業界最大容量は2TBであったが、一気に50%もアップした。価格は24,000円~27,000円前後で、最近は8,000円割れも当たり前になってきた2TBモデルに比べるとビット単価は2倍ほども高いが、とにかく大容量を求める向きには注目だろう。
新たに750GBプラッタを採用することで、大容量化を実現したモデル。3.5インチサイズ、SATAインタフェース、キャッシュサイズ(64MB)、データ転送速度(110MB/s)といった仕様については、WD Caviar Greenシリーズの従来モデルと変わりはない。
しかし、利用のハードルは少し高い。
従来のMBRパーティション×512バイトセクタの環境では、扱うことができるのは2.19TBまでだった。3TB HDDはその制限を超えてしまう容量のため、使用するには、論理ブロック数を拡大したGPTパーティションを利用する必要があるが、Windows XPはこれをサポートしていないため、現時点では3TB HDDを利用することはできない。Vista以降が必須だ。
またハードウェア的にはAHCIに対応したコントローラが必要となるが、2.19TB以上のドライブに対応したドライバが提供されていない場合があるために、同社はPCI Express接続のインタフェースカードをバンドルするとしていた。しかし、入荷したHDDはバルク版となっており、これは付属していない。ドライバの対応には注意したい。
ブートドライブにするための敷居はさらに高い。まずマザーボード側では、レガシーなBIOSではなくてUEFIが必須。OSは64ビット環境が必要で、Windows 7であっても32ビット版ではブートドライブとして利用できない。
こういった制限があるために、WD30EZRSはかなり"人柱"的な要素が高い製品となっている。詳細に関しては、同社の資料を参考にして欲しい。