デバイスの向きへの対応

iPhoneやiPadはデバイスを縦や横に向きを変えることできますが、FileMaker Goでも他のiOS用アプリケーションと同様に、デバイスの向きに追従して表示内容を変更することができます。

FileMaker Proのインスペクタの[位置]タブにある自動サイズ調整のアンカーを選択することで、オブジェクトのウインドウ枠からの位置をどのように固定するかを設定できます。このため、ウインドウのサイズが縦/横で変更した場合でも、配置されたオブジェクトのサイズが大きくなるだけでなく、ボタンの表示位置が移動しますし、ウインドウが縦方向に広がれば表示されるポータル行数も増えます。

元の状態の画面をFileMaker Proで確認

「アルバムタイトル」フィールドは左と上で固定

「プレイリストの表示」ボタンは右と上で固定

ポータルの「トラック名」フィールドは上と左右で固定しているので、左右に広がる

ポータルのエリアは上下左右で固定しているので、全体に広がる

上記の状態に設定し、縦置きで表示すると、設定したとおりにオブジェクトが移動し、ポータル行数が増える

入力の自動化

フィールドにデータを入力する場合、数字タイプのフィールドには数字や記号が配列されたキーボードが表示され、テキストタイプのフィールドの場合には英文字配列のキーボードが表示されますが、あらかじめ値一覧を利用したポップアップメニューを設定することで、入力をより簡単にすることができます。

この他にも入力するフィールドの移動を必要な箇所だけに設定したり、リターンキーをフィールド移動用に変更するなど、FileMaker Proのレイアウト機能を使い、iPhone/iPadで快適に入力できるように設定することができます。

あらかじめ値一覧を設定しておき、「メディア」フィールドをタップするとポップアップメニューを表示して入力する値を選択できるようにしておく

FileMaker Go向けのレイアウト設定について、ポイントを理解していただけたでしょうか。次回は、デバイスの種類や向きを調べる処理について解説するとともに、バージョン1.1.1/1.1.2へのアップデートで追加された機能について解説します。

(ファクトリー 西村早苗)

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