アカウントを作成してから、N-TRANSFERのサイトにログインすると、まずは「初期設定」として自動でデータを投稿する先のサービスを選択する。現時点で選択できるのはEvernoteと「DATA TRANSFER」(データ・トランスファー)。このDATA TRANSFERというのは、N-TRANSFERをもつユーザー同士でデータを交換するためのサービスだ。今回は、Evernoteを利用することにしよう。

初期設定画面。投稿先として最初はDATA TRANSFERだけにチェックが入っているが、一般的にはEvernoteを利用するときに最も威力を発揮するだろう

Evernoteを選択した場合は、さらに「サービスの設定」からEvernoteのユーザーIDとパスワードを登録する。Evernoteを利用していない場合は、無償でアカウントを取得できるので、この機会に利用してみてもいいだろう。さらにUSB機器の追加画面から、N-TRANSFERに接続したScanSnapを登録すればいい。

マイページからは、Evernoteのアカウント設定やUSB機器の追加を行える

Evernoteアカウントの設定画面。ここでIDとパスワードを入力する。あとは基本的にデフォルトのままでいいだろう

「USB機器の追加」を選ぶと、接続したUSB機器の名称が表示される。ここではScanSnap S1500を接続していたので、それがきちんと表示されている

ScanSnapに対して、一度に両面をスキャンしてアップロードするか、カラーでスキャンするかといった設定を行える。両面スキャンを行った場合は、1度のスキャンで2枚の画像がアップロードされることになる

設定はこれだけだ。あとはScanSnapを起動し、取り込みたい書類をセットして「Scan」ボタンを押せばいい。読み取られた書類のデータは、自動的にEvernoteに投稿される。ものの数秒程度でアップロードされるようで、すぐさまデータが利用できるようになる。

Evernoteの強みは、画像OCR機能を備えている点だ。画像のテキストを読み取り、それをテキストとして保持しているので、読み込んだ画像に記載された文字列で検索することができるようになる。これを生かせば、もらった名刺を読み取ってEvernoteに保存しておいて、必要なときにスマートフォンから検索して名刺データを探す、といったことも可能だ。

ScanSnapでスキャンした名刺の画像。取り込んだ名刺のサイズにリサイズされず、A4サイズの画像でアップロードされているのが残念なところだ

なお、N-TRANSFERはScanSnapシリーズの全機種に対応しているわけではなく、サポートされているのはS1500/S1500M/S500/S510の4機種。コンパクトで人気のS1300が非サポートというのは残念なところだが、基本的には据え置きのスキャナを接続することを想定しているようだ。