パナソニック AVCネットワークス社 システム事業グループ ITプロダクツビジネスユニットの奥田茂雄ビジネスユニット長は、「行いたい作業によって機器の大きさは自ずと決まる。携帯電話は閲覧や単純入力に適し、一方で創造的な使い方や、マルチタスクが求められる作業はPCとなる。タブレットPCもいまは情報を見ることが主体のデバイスである。ひとつの機器ですべての作業をカバーするのではなく、用途にあわせて使いわけるものとなり、それぞれが共存することになる」と前置きし、「モバイルPCは情報を作り出すための機器だと認識している。いま、モバイルPCにおいては、現場ですぐに使えるかどうかが大きなポイントとなっている。新たに開発したLet'snote J9は、高速に起動することに力を注いだ」などとした。
またその一方で、クラウドコンピューティングにおいては、すべての環境でネットワークが通じているわけではなく、現場で即応力が求められる業務への対応には問題がある」などと、今後の課題を呈した。
富士通 経営執行役 パーソナルビジネス本部の齋藤邦彰本部長は、「これまでのコンピューティングは、コンピュータセントリックの時代から、ネットワークセントリックの世界へと進化してきた。いまは、それがヒューマンセントリックなインテリジェントソサエティの時代へと進化している。ここでキーワードとなるのは、行動パターンや生活様式をデータ化し、蓄積するライフログによる『Collect』、ライフログを組み合わせて新しい価値を創造する『Combine』、そして、いつも人が主役となり、人がICTに気がつかず、自然に活用する『Human Centric』。究極は操作する行動をしなくても、操作できる環境の実現であり、これがヒューマンセントリックな社会の実現につながる」とした。
さらに、「ヒューマンセントリックな世界を実現するには、MADE IN JAPANでの生産体制が重要となる。この体制はこれからも維持する。国内生産によって、日本ならではのクオリティを実現した匠(たくみ)の技術と、日本の長い歴史のなにある滅私奉公の精神がヒューマンセントリックにミートする。さらに、お客様の声に素早く対応し、短いサイクルで、先進的な技術を役に立つ機能として実現する疾風(はやて)という観点からの取り組みも大切だ」などと語った。