復号化も簡単!

復号化も、「.lock」がついたファイルをLB ファイルロック2のアイコンにドラッグ&ドロップするだけだ。パスワードの入力が求められる(図15)。

図15 パスワードの入力

[コメント]をクリックすると、図9で入力したコメントが表示される(図16)。

図16 コメントの表示

デフォルトでは、デスクトップにファイルと同じフォルダが作成され、そこに復号化される。この設定は、設定メニューの[復号化]タブで行う(図17)。

図17 復号化の設定

出力先などを適切に設定する。ここで、出力先を[復号時に設定する]にすると、そのたびに図18が表示され、出力先を選択する。

図18 出力先の選択

LB ファイルロック2をもっと便利に

さて、LB ファイルロック2では、ファイルごとにパスワードを設定できる。この機能は、より安全にファイルを保護できるが、ややもするとわずらわしい。そこで、設定メニューの[パスワード]タブを選ぶ。ここで、LB ファイルロック2の起動時のパスワードを設定できるのであるが、[暗号化のパスワードにも利用する]にチェックを入れると、ファイルやフォルダの暗号化で、すべてこのパスワードが使われるようになる(図19)。

図19 パスワードの設定

これで、図9が表示されることなく、毎回、暗号化が行われる。USBメモリにコピーをする場合には、LB ファイルロック2にドラッグ&ドロップするようにすれば確実に暗号化される。パスワードを共通化することで、ややセキュリティ的には危険度が増すが、暗号化の手間は大きく軽減できる。また、LB ファイルロック2が入ったUSBメモリをつねに持ち歩くことで、外出先のPCでも暗号化や復号化を行うこともできる。冒頭で触れたように、LB ファイルロック2はインストール不要、さらに管理者権限不要である。つまり、USBメモリさえ認識できれば、暗号化や復号化を行うことができるのである。

Windows 7の一部のエディションでは、BitLockerなどのドライブ暗号化機能などがある。さらにリムーバブルメディアに対しては、BitLocker to Goといったやや簡易的な暗号化機能もある。しかし、ボリューム単位での暗号化であり、自由度はさほど高くない。ドライブのすべてのファイルやフォルダを暗号化する必要がないこともある。また、一部のエディションやOSに限られる点もやや敷居が高い。LB ファイルロック2では、OSを選ぶ必要もなく、ファイルやフォルダ単位で暗号化できるので、通常のデータと暗号化データを混在させることができる。この点も一般的なユーザーには、ありがたい機能といえるであろう。

USBメモリなどのリムーバブルメディアは、情報流出の原因となる危険性が大きい。特にビジネスでは、なんらかの対策が求められる。LB ファイルロック2は、そんなニーズにも充分応えられるものだ。残念ながら、セキュリティを高めることは、使い勝手の低下というトレードオフがどこかで発生してしまう。LB ファイルロック2は、きわめて簡単な操作により、使い勝手の低下を最小限にとどめている。価格も安い点も大きな魅力だ。情報流失などの対策を導入予定であれば、ぜひ検討してみていただきたい。