図1 LB ファイルロック2

近年、大容量化と低価格化が進むデバイスの1つにUSBメモリがある。手軽なリムーバブルメディアとして急速に普及が進んでいる。しかし、その持ち運びの容易性が紛失などに繋がり、最悪の場合には情報流出といった被害も発生している。その対策として有効なものが、ファイルの暗号化である。暗号化してあれば、他人がその内容を知り得ることはない。ライフボートのLB ファイルロック2は、まさにその対策として最適なものの一つといえよう。本稿では、その手順などを紹介する。

LB ファイルロック2の概要

ライフボートから発売されるデータ暗号化ソフトLB ファイルロック2は、旧バージョンの「キチッと秘密ファイルロック」からバージョンアップしたものである。同社の「LB メディアロック3」などの製品にバンドルされており、これまでに国内で500万ライセンス以上の出荷実績がある。新バージョンとなったLB ファイルロック2では、以下の新機能が追加された。

  • 米国標準技術局(NIST)による暗号化方式AES(鍵長128/256bit)を採用
  • ユニコードに対応

より強度の高い暗号方式が採用された。さらに特徴として、

  • アプリケーションアイコンにドラッグ&ドロップするだけで簡単に暗号化・復号化
  • ファイル、フォルダ単位の暗号化
  • インストール不要、管理者権限不要
  • Windows 7、64bit版への対応

などがある。対応OSは、Windows XP、Vista(32/64ビット)、7(32/64ビット)。販売はダウンロード版のみとなり、2,940円である。

ライセンスは、ユーザー単位となっている。つまり、1人のユーザーが仕事場のPCと自宅のPCにLB ファイルロック2を入れるといったことが可能である。使用するPCの台数やメディア数に制限はない。しかし、暗号化されたファイルをやり取りする場合には、その人数分のライセンスが必要になる。

LB ファイルロック2の準備

ここでは、LB ファイルロック2をUSBメモリにコピーし、暗号化や復号化を行ってみる。インストーラーとなるfl2_00.exeファイル(図3)。

図3 インストーラーとなるfl2_00.exe

ダブルクリックするとファイルの解凍が開始される。保存するフォルダを変更したい場合は、[変更]でフォルダを選択する。デフォルトでは、C:\Program Files\LIFEBOAT\fl2_tempフォルダとなっているが、このままでよいであろう(図4)。

図4 保存先

保存が完了すると、図5のランチャーが起動する。保存先にはPDF形式のマニュアルなども展開されるので、必要に応じて参照すればよいであろう。

図5 LB ファイルロック2のランチャー

まずは、ユーザー登録などを済ませておこう。次いで、[アプリケーションのコピー]でLB ファイルロック2をUSBメモリにコピーする(その前に、あらかじめPCにUSBメモリを挿しておく)。エクスプローラが起動するので、鍵のアイコンがついたLB ファイルロック2をUSBメモリにコピーする。この例では、FドライブがUSBメモリである(図6)。

図6 LB ファイルロック2をUSBメモリにコピー

実際にUSBメモリは図7のようになる。

図7 LB ファイルロック2をコピーしたUSBメモリ

LB ファイルロック2を起動すると図8のように、設定メニューが表示される。

図8 設定メニュー