「CCleaner」を自動的に実行する
最後にちょっとしたTipsを紹介しましょう。CCleanerによるシステムメンテナンスの有用性は紹介したとおりですが、同ツールを実行するのは忘れがちになってしまいます。そこで、CCleanerを自動実行するタスクを作成しましょう。
ただし、本操作は完全なバックグラウンドで実行されるため、事前に削除項目の取捨選択を行い、一度クリーニングを実行してください。これで取捨選択した項目は設定情報として格納されます。続いてオプション画面を呼び出し、「詳細設定」にある<すべての設定をiniファイルに保存>をクリックして有効にしてください。これは、タスク実行時に情報の呼び出しを容易にさせるための"おまじない"のようなものです(図35)。
図35 最初に自動削除する項目を取捨選択してから、一度クリーニングを実行してください。そして、「詳細設定」の<すべての設定をiniファイルに保存>を有効にしたら、<×>ボタンをクリックしてCCleanerを終了させましょう |
次にタスクスケジューラを起動しましょう。同ツールは管理者権限が必要になりますので、ユーザーアカウント制御のダイアログが起動したら、画面の指示に従って権限を得てください。タスクの作成はダイアログに値を直接入力する方法とウィザード形式で進める方法が用意されていますが、今回は簡単なウィザード形式を使用しましょう。基本的に画面の指示に従って進めるだけですが、タスクを開始するトリガーはお好み応じて変更してください。画面の例では毎月1回、月末の17時に実行する設定を行いました(図36~43)。
図36 <スタート>メニューのクイック検索に「タスク」と入力して、列挙された「タスクスケジューラ」を起動します |
図38 これでウィザードダイアログが起動しました。「名前」のテキストボックスにわかりやすいタスク名を入力して<次へ>ボタンをクリックします |
本来なら設定ウィザードを終えればタスク作成完了となりますが、ウィザード形式だけでは設定できない項目がありますので、プロパティダイアログを開いてください。CCleanerを正しく実行するため、<全般>タブにある<最上位の特権で実行する>を有効にしましょう。続いて<条件>タブの<次の間アイドル状態の場合のみタスクを開始する>を有効にしてください。これは、コンピューター使用中にトリガーが発生しないよう抑制するための設定です。なお、初期状態では10分間の待機時間となりますが、ドロップダウンリストからは1分/5分/10分/15分/30分/1時間から選択できますので、お好みに応じてお選びください(図44~45)。
タスクの作成および設定を終えたら、正しく動作するか確認してみましょう。新たに作成されたタスクを右クリックし、メニューから<実行する>を選択すると「前回の実行時刻」および「前回の実行結果」が、空欄から現在の日時と「現在タスクを実行中です」に変わります。その後「この操作を正しく終了しました」となれば、タスクが正しく動作していることになり、先に設定したトリガーのタイミングでCCleanerが自動実行されるようになります(図46)。
図46 タスクスケジューラに登録された項目を右クリックし、メニューから<実行する>を選択してください。「前回の実行結果」が空欄から「現在タスクを実行中です」になれば、正しくタスクが実行されたことになります |
以上で、CCleanerの概要から基本的な操作方法に至るまでの解説が終わりました。多くのユーザーに愛用されている同ツールを使うことで、面倒なメンテナンス作業は大幅に軽減されますので、コンピューターの操作に不慣れな方はもちろん、操作に自信があっても何かと忙しい方は是非一度お試しください。
阿久津良和(Cactus)