――今年の2月に東京に進出されましたが、きっかけは?

西田 : 「まぁ、東京に行ったといっても…なんですけどね。まだまだ大阪にもいてますし」

哲夫 : 「交通費かからないから、東京の番組にも呼んでちょうだいねっていうアピールなんですよ。東京のテレビ局には東京に住んでますよという顔して、大阪のテレビ局には大阪に住んでますよという顔ができればいいなという(笑)」

――東京での生活はいかがですか?

哲夫 : 「寝られるだけでええかと思って借りた部屋が狭すぎて、お風呂の湯気が部屋にすぐ充満しよるんです。湯気で火災報知器が反応するような部屋やったんですよ。イキってサーフボードも買うたんですけど、部屋の幅が足りなくて横に寝かしとけないんですよ。斜めに置くしかないっていう」

――それは狭いですね。

哲夫 : 「はい。すでに引っ越しを考えてます。でも、契約上1年は住むことになってるんですよね。これを東京に出たいと言ってる後輩にあてがって、自分はええとこに移ろうかと考えてるんですけど(笑)」

西田 : 「僕は家電とかを全部新しく揃えようと思って、最新のテレビとかブルーレイ付きのハードディスクレコーダーとか買うたんですけど、やっぱり最新のテレビの技術はエゲツないなと(笑)。最新技術のすごさにただただビックリしてるところですね」

――仲のいい大阪の芸人さんたちと離れて寂しいのでは?

西田 : 「ところがですね、僕が住んでるのは"リトル大阪"と呼ばれる、大阪から出てきた芸人がみんな住んでる地域なんですよ。同じマンションに芸人が何人か住んでたりとか、向かいにも裏にも住んでたりとか」

哲夫 : 「僕は違う地域なんですけど、もともと芸人さんがよく住んでるところらしくて。ご近所会をやったら東京の芸人さんがたくさんいました」

西田 : 「仲のいい大阪のメンバーがほとんど東京に行ってしまってるんで、東京の方が友だち多いみたいな気がしますけどね」

――今年は『M-1』もラストイヤーになるんですよね。

哲夫 : 「最後ですからね。優勝して終わらないといかんなと思ってますね」

――昨年の"100点満点"といい、『M-1』ではたくさん伝説を作られていますよね。

哲夫 : 「伝説ばっかり作ってますね(笑)」

西田 : 「まぁ残すは優勝ですよね。やっぱり優勝したいです。もう出られないんでね」

――優勝の秘策はありますか?

西田 : 「具体的にはないですけど、これやっといたらよかったという思い残しだけはないようにしたいですよね」

哲夫 : 「1回戦から常にメンチを振りまくということですかね。普段からのメンチ。これに尽きますね。小学校で言うたら一番上の6年生になるわけですから、低学年に"ビビらし"をかましとかんと。自分らのすごさを知らしめて怖気付かせるということです。昔はね、2人で初詣に行って、優勝祈願とかしとったんですけどね」

西田 : 「6年ぐらい前まで、奈良の春日大社に。正月は地元に帰って同級生と飲んだりとかするんですけど、地元が同じやし、どっちみち2人で帰るし、初詣で『M-1よろしくお願いします』というのを恒例にしてたんですよね。1枚の絵馬に2人で"M-1優勝だ"みたいなことを書いて。そんなときにロケで来てたブラックマヨネーズさんにばったり会って、『お前ら何のロケ?』『いや、プライベートです』っていう会話が(笑)」

哲夫 : 「そこから恥ずかしくなって行かへんようになりましたね」

――微笑ましい話ですね(笑)。それにしても、8年連続出場の"ミスターM-1"の笑い飯さんが来年から『M-1』で見られなくなるのも寂しい気がしますね。

西田 : 「でも、『M-1』はこれからの子らのもんですしね。一発大逆転で世に出るチャンスやったりしますから。それはもう卒業しないといけないですよね」 哲夫 : 「寂しいと言っていただくのはありがたいですけど、だからといって出場の条件の結成10年をなくすってなったら、またそれは違いますしね」

西田 : 「だから僕らとしても、来年からは審査員に出世させてもらえないかと…(笑)」

哲夫 : 「それ、悪くはないな(笑)」