その他のサービスについて

フライト時間が長いと気になるのが時差の問題。エミレーツ航空では時差ぼけ対策として就寝時間に独自のライティングシステムを取り入れている。まるで天井に星空が輝いているようなダークブルーのライトは、快適な睡眠へと誘ってくれるだけでなく、緊張した心持ちを抑えてくれる効果もあるように感じられた。また、キャビンアテンダントは総じてチアフルな印象。ビジネスクラスでは、若くて活気のある、というよりもむしろ経験のあるキャビンアテンダントが心地よい旅を演出してくれるという印象であった。なお、関空-ドバイ間では往復路ともに日本人キャビンアテンダントが添乗しているため、言葉についての心配も無用。

時差ぼけ対策として採用されているライティングシステムは、ほのかな明るさが特徴的(左)。決して明るすぎず就寝時でもまったく気にならなかった(右)

ドバイのラウンジ

ダーバンへのトランジット待ち時間はドバイ国際空港にあるエミレーツ専用のターミナル3内ビジネスラウンジを利用。広い面積の中に、就寝用のスペースやビュッフェ、シャワールームにいたるまであらゆるサービスが充実している。ビュッフェの食事も、サンドイッチ等の軽食、しっかりした食事から、フルーツ、デザートにいたるまで各種用意されている。さらに、空港内は無料のWi-Fiが提供されているため通信環境も整っており、ラウンジでは電源も使用できるので、仕事環境という側面からも充実しているといえる。

ドバイ国際空港にあるエミレーツ専用のターミナル3内ビジネスラウンジではさまざまなサービスを完備。就寝用スペースにはフラットなシートを用意(右上)、食事は軽食中心だがしっかりしたものも(下2点)

全体を通して好印象な試乗

2002年より日本への就航がはじまり、2010年に102都市目となる成田への就航を果たしたエミレーツ航空は、いまもなお成長を遂げる航空会社。その成長を支えているのが、旅行者に対する行き届いた"おもてなし"であることは言うまでもなく、今回の試乗では、サービス、人といった航空機搭乗の際のファンダメンタルな部分において充実したサービスが提供されていることを実感することができた。

ファーストクラスやビジネスクラスはもとより、エコノミークラスにおけるサービス向上にも注力するエミレーツ航空が、今後、新たな航空会社の旗手として躍進していく可能性を垣間みることができた試乗であった。