快適さの根拠となるシートまわりの印象

シートはリクライニング時におよそ200cmほどのスペースが確保できる広さ。隣シートとの間には仕切りを設けることができるなどプライバシーも確保されている。また、シートにはマッサージ機能が付随するほか、デュアルポートのUSB、電源も設置されているのでノートPCを使った搭乗中の作業もフルサポート。さらに、背後には調整可能なピンライトも設置されているので、リクライニング状態での読書にも対応。個人的には、ノートPCと資料を一緒に置くことのできるテーブルの広さが重宝した。

就寝時にはベッドメイキングも(左)。アメニティ類はビジネスでもしっかりと整っている印象(中、右)

機内エンターテイメントの充実度

エミレーツ航空の機内エンタテイメント「ice」は、ラジオ番組、テレビ番組、音楽、映画、ゲームなど1,200以上のチャンネルからタッチスクリーンでプログラムを選ぶことができ、ビジネスクラスで17インチ、エコノミークラスでも10.6インチのスクリーンが付属する優れたサービス。

たとえば映画の場合、新旧・洋の東西を選ばずたくさんの作品が用意されており、中には普段あまり鑑賞する機会の無い中東諸国やインドの作品、あるいは南米の作品などを鑑賞することもできた。また、同社はFIFA ワールドカップ南アフリカ公式エアラインであることから、前日までに行われた試合も放映(搭乗はワールドカップ開催期間中であった)。ただ、日本語字幕/音声に対応している作品や番組が限られていることが多少残念。今後の改善を願いたい。

17インチのスクリーンはさまざまなチャンネルに適応するサイズ(左、中)。座席脇のタッチパネル操作以外にデバイスでの操作も可能(右)

気になる食事とサービス

では、機内での食事はどうだろう。搭乗してすぐにサーヴされるウェルカムドリンクではノンアルコールかシャンパンが選べる。しばらくすると、食事とワインリストが記されたメニューが手渡された。ワインリストはイタリア、フランス、南アフリカ産ワインやシャンパンなどを含め数多くのワインが用意されている。なお、ビジネスクラスではワイン、シャンパン、カクテル等も含めてドリンクが無料。

ウェルカムドリンクはシャンパンをオーダー(左)。メニューとワインリストが各シートに配られる(中)。ワインリストには多種多様なドリンクが載っている(右)

食事は、洋食か和食(ドバイ-ダーバン間では和食の代わりにアラビア食メニューを用意)からの選択とメインディッシュをチョイスする。和食は通常の機内食のレベルから考えるとかなり上質で、自信を持ってオススメしたい。それもそのはず、和食では日本各地の産地から厳選・調達したこだわりの素材による和食メニューを提供しており、成田便と関空便で、それぞれの地域の食文化の違いを反映させたメニューを用意。それぞれの地域を発祥とするメニューを取り入れているとのこと。なお、ファーストクラスではフライト中にいつでも寿司がオーダーできるサービスもあるようだ。

最初の機内食では洋食をオーダー(左)。和食はこれまで試した機内食の中ででは最高(中)。ドバイ-ダーバン間ではアラビア食の機内食も(右)

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