性能面では、GPUにNVIDIA GeForce 320Mが採用されたのが大きな変更点。アップルによると、グラフィックスの強化によって全体のパフォーマンスが最大2倍高速化しているとのこと。実際、グラフィックスを多用するアプリケーションは、体感できるほどサクサク動作するようになっている。

今回の評価機には、Intel Core 2 Duo(2.4GHz)とNVIDIA GeForce 320Mが搭載されていた。メモリは標準で2GBだが、最大8GBまで増設できる

CPUは2.4GHz(BTOで2.66GHzも選択可能)のIntel Core 2 Duoが採用されており、下位モデルのパフォーマンスが従来より若干向上している。Intel Core iシリーズが採用されなかったのは少し残念だが、Mac miniの用途や位置づけを考えると、実用上Intel Core 2 Duoで困ることはほとんどないだろう。実際、現行iMacおよびMacBook Proのエントリーモデルと動画のエンコード時間を比較してみたが、パフォーマンスに大きな差は見られなかった。下に簡単なベンチマーク結果を記載しておくので、参考にしてほしい。

なお、動画のエンコードをしていて驚いたのが、新Mac miniの静音性だ。エンコードの最中でもファンの風切り音がほとんど聞こえてこない。本体に耳を密着させるように近づけて、やっとサーッという小さな音が聞こえる程度。本体に電源を内蔵していることを考えると、かなり驚異的だ。もっとも、その分本体はかなり温かくなる。そのため、設置する場所については、ある程度配慮した方がよさそうだ。

QuickTime X H.264エンコード
機種 Apple TV向けファイルへの変換時間 iPhone向けファイルへの変換時間 HD 720pへの変換時間
Mac mini Core 2 Duo (2.4GHz) 7:02:39 4:03:75 9:11:41
iMac 27インチ Core 2 Duo(3.06GHz) 5:21:86 3:08:02 7:02:60
MacBook Pro 13インチ Core 2 Duo(2.4GHz) 7:02:54 4:04:74 9:15:46
※QuickTime Xを使って動画を変換するのにかかった時間を計測。比較対象は、Intel Core 2 Duo(3.06GHz)のiMac 27インチモデルと、Intel Core 2 Duo (2.4GHz)のMacBook Pro 13インチモデル
※1,920×1,080/H.264/AAC、再生時間4:10の映像を使用
※Apple TV向けファイルは960×540、iPhone向けファイルの解像度は640×360、HD 720pは1,280×720で、いずれもビデオコーデックはH.264