2005年に誕生して以来、5年以上もの間、筐体デザインに変化のなかったMac mini。性能面でもマイナーチェンジが続いていたため、「このままフェードアウトしてしまうのでは?」と心配していた人も少なくないはず。そうした中、およそ8カ月ぶりに今回の新モデルが発表された。しかも、筐体デザインの刷新を含むフルモデルチェンジである。

新旧Mac mini。左がユニボディ採用の新モデル

新しいMac miniは、1枚のアルミ板から削り出された「ユニボディ」を採用しており、天面から底面にかけてまったく継ぎ目のないボディになっているのが特徴。ボディサイズは、従来モデルと比べると幅と奥行きが少し大きくなった代わりに、厚みが1.5cmほど薄くなっている。重量は従来より若干増え、約1.37kgになった。ただし、従来モデルはACアダプタが外付けだったのに対して、新モデルでは本体に内蔵しているため、電源を含めた総合的な重量では新モデルの方が少し軽い。

従来モデルに比べて、幅と奥行きが増えた代わりに本体の厚みがかなり薄くなっている

新型は天面もアルミでできており、剛性感は非常に高い

新モデルのボディ底面は、円形の黒いパネルがはめられており、くるっと回すことで比較的簡単に外せるようになっている。パネルを外すと本体内部にアクセスでき、メモリ増設が手軽に行える。従来モデルはヘラなどでこじあけるようにしなければ内部にアクセスできなかったため、この変更は非常にありがたい。もっとも、このパネルはかなりしっかりと取り付けられており、ちょっと回しただけですぐ外れるわけではないので留意してほしい。ジャム瓶のフタを開けるのに苦労するような人は、きっと本製品でもパネルを外すのに一苦労するはずだ。

底面のパネルは、くるっと手で回すだけで比較的簡単に外すことができる

インタフェース類は、従来通り本体背面にまとめて搭載されている。うれしいことに、新モデルからHDMI(マルチチャネルオーディオ出力対応)が標準装備されており、薄型TVに接続するのが容易になった。また、SDカードスロットも搭載されており、デジタルカメラなどのデータを手軽にMac miniに転送できるようになっている。ただし、このSDカードスロット、なぜか本体背面に配置されているため、ラックなどに本体を収納しているとカードの装着や取り外しが非常に困難。机の上に置いて使う場合でも、いちいち背面を覗き込んで確認しながらでないとうまくアクセスできない。頻繁にアクセスするインタフェースは、やはりフロントに配置してほしい。

背面には、10/100/1000BASE-T対応有線LAN、IEEE1394b(FireWire 800)、HDMI、Mini DisplayPort、USB 2.0×4、SDカードスロット、オーディオ出力/入力端子が搭載されている