クエリ構文を使った検索
前述した「検索フィルター」は確かに便利ですが、いちいち検索フィルタをたどらなければならず、素早い操作向きとは言えません。そこで、高度なクエリ構文を使ってみましょう。Microsoftでは、同機能をAQS(Advanced Query Syntax)と称して、Windows Search 3.0時代からアピールしてきました。
基本的に「検索キーワード:パラメータ(もしくはプロパティ)」という書式で検索ボックスから実行することで、検索フィルタのような冗長操作を行なわず検索することが可能になります。例えば「作成者」という検索フィルタを用いる場合、スリーステップも必要になりますが、AQSを用いた場合はワンステップで検索結果が表示されるため、素早い検索を目的としている方には有益な機能となるでしょう(図19~22)。
カンの良い方は既にお気付きのとおり、「検索フィルター」機能はこのAQSの検索キーワードを用いて実現しています。例えば「分類」は「kind」で代用可能で、プログラム(実行ファイルやショートカットファイルなど)ならば「kind:programs」、音楽ファイルならば「kind:music」(もしくは「kind:song」)で検索することが可能です。
唯一の欠点は、AQSで使用できる検索キーワードが提示されていない点。ヘルプファイルで解説されているのは検索フィルタのみであり、AQSに関する記述は用意されていません。Windows Search 4.0で使用できるAQS用キーワードはこちらに用意されていますので参照してください。また、日本語版も用意されていますが、前バージョンであるWindows VistaやWindows Search 3.0を前提にしているように見えるため、参考程度にとどめてください。
また、日時を指す検索キーワード「date」は日本語版Windows 7で使用できません。最初は日付形式が異なるためかと思いましたが、日本語形式(年/月/日)も英語形式(月/日/年)でも動作せず、検索キーワードにあたる「date」が検索文字列として認識されてしまうのです。色々と試したところ「更新日時」を検索キーワードとして使用すれば、検索できることがわかりましたが、IMEを一度有効にしなければならないため、AQSが持つ優位性は薄まりかねません(図23~24)。
このように日本語版Windows 7の弊害という見方もありますが、AQS機能も部分的ならば使用できますので、部分的な活用を行なうことをお勧めします。