――今回、DVDとのセットでリリースされるわけですが、DVDに収録されている曲と一曲も被っていないのは、やはり狙った感じですか?
IMAJO「たまたまなんですよ」
YOFFY「そうなんですよ。だからCDのほうは、いかに代表曲ではない楽曲が集まっているかということですよね」
IMAJO「蓋を開けたら、これっぽっちも被っていないことにビックリしました」
YOFFY「逆に、DVDの中で2曲ほど被っていますからね(笑)」
――DVDに収録されているライブはまさにサイキックラバーのこの当時のベストといった感じですよね
YOFFY「なので、こんなにバランスの取れた組み合わせってないんじゃないかと思います。『デカレンジャー』の主題歌が聴きたければ、ぜひDVDでお楽しみくださいという感じになっています」
――そういう意味では、ファンにはもちろん、初めてサイキックラバーに触れる人にもおススメの3rdアルバムですね
YOFFY「挿入歌だからといって手を抜いているなんてことは一切ないですからね。逆に主題歌という気負いがない分、すごく自由に作っていたりもしますし。あと、主題歌のつもりで作ったんだけど、挿入歌になってしまったというパターンも非常に多いんですよ」
――たとえば?
YOFFY「まず一曲目の『NO NAME HEROS』も、最初は『トランスフォーマー』の主題歌のつもりで作った曲ですし、『ガイ! ガイ! ガイキング!』もそうですね」
――ちなみに、今回のアルバムのタイトルが『WORKS』となっているのは、どういった意図からでしょうか?
YOFFY「タイトルを締めくくる言葉がそれ以外に見つからなかったということもありますが(笑)、やはりキャラクターソングや挿入歌というのは、主題歌と比べると、かなり限られた時間、限られた予算の中で、精一杯に作ってきたものなので、そういう意味では、曲だけではなく、制作状況も含めて、『WORKS』といった感じですね。スポットライトの当たっている曲とはちがう味わいを感じてほしいです」
――ファンの方でも知らない曲があったりするでしょうね
YOFFY「あると思いますよ。僕自身が忘れているぐらいですから(笑)。11曲目の『TAKE MY SOUL FOREVER - NEO SOUL MIX』なんか、自分で作ったこと自体を忘れていましたから」
IMAJO「僕もマスタリングの作業で思い出した曲がたくさんありましたね」
――これら以外にも収録できなかった曲はたくさんあるのですか?
YOFFY「いや、もうほぼこれでコンプリートです。唯一、入っていないとすれば、松田聖子さんの『風立ちぬ』をKISS風にアレンジしてカバーしたものがあるんですけど、本当にもうそれぐらいですね」
――3枚のアルバムがあれば、サイキックラバーのすべてがわかるといった感じですね
YOFFY「そうですね。アニソン関係のアーティストの人たちって、どうやったら見つかるの? っていう音源が多いじゃないですか。串田(アキラ)さんみたいに40周年にして初めて出てくるみたいな。そういう意味では、コンプリートは珍しいかもしれません」
――最近はアニメのサントラも普通にリリースされますが、昔はあまりなかったですからね
YOFFY「サイキックラバーの場合、まさかアルバムを作れるアーティストになれるとは思っていなかったんですよ。アルバムが出せるなんて、本当にまさかのことなんです」
――それが今回3枚目になりますよ
YOFFY「だから、作品性とかアルバムにするときのトータリティみたいなことはまったく考えず、がむしゃらに突っ走ってきた曲が、繋ぎ合わされた感じになっています」
――やはりそれぞれの曲にさまざまな思い出が詰まっていますか?
YOFFY「いろいろな思い出が蘇りますね。自分の家で歌を録ったり、リミックスをしたり……。本当にテマがかかっているんですよ。予算はかかっていないですけど(笑)」