HD 5870にもユニークなハイエンドモデル
ASUSの「MATRIX 5870 P/2DIS/2GD5」も、オーバークロック版のグラフィックスカードだ。搭載GPUはRadeon HD 5870で、コアクロックは通常の850MHzから894MHzに高速化されている(Gaming mode時は900MHz)。価格は60,000円前後と従来よりは高めだが、取材時には多くのショップで完売となる人気ぶりだった。
この製品は、ゲーマー向けの「R.O.G.」シリーズにラインナップされるもの。GPUのクロックや電圧などを変更できるツール「iTracker 2」が付属し、簡単にOC設定を切り替えられるほか、万が一起動できなくなったときなどは、「Safe Mode」ボタンを押すことで、初期設定に一時的に戻すことも可能だ。
VGAクーラーも強化。リファレンスに比べ、冷却性能は13%向上しており、低負荷時の静音動作にも貢献している。またクーラー側面の「MATRIX」という文字の色で動作状態の確認もできるようになっており、最高負荷時は赤色、低負荷時は青緑色のように切り替わるという。こういった機能もユニークだ。
あのRampageが「III」にバージョンアップ
ASUSからは、「Rampage III Extreme」というX58チップセット搭載マザーボードも発売となっている。こちらもゲーマー向けの「R.O.G.」シリーズの製品となるが、入荷が少なめだったこともあり、完売のショップが目立った。価格は47,000円前後。
ソケットはLGA1366。拡張スロットは、PCI Express x16が4つ、PCI Express x4が1つ、PCIが1つとなっており、CrossFireXや3-way SLIに対応する。
R.O.G.シリーズの製品ということで、オーバークロック向けの機能が豊富だ。まずオーバークロックで重要となるのは電源まわりであるが、これには「Extreme Engine Digi+」という独自設計の電源回路を搭載。OC時の高負荷に耐えられるよう、優れた電力特性を持つML Capや放熱が早いメタルパッケージFETなど、高品質な部品を採用した。
外部PCからOC設定が可能な「ROG Connect」を搭載。さらに「RC Bluetooth」機能によって、Bluetooth経由のスマートフォンからでも同様のことが可能になっている。そのほか、液体窒素による極冷に対応するために、低温時でも起動できるようにする「LN2モード」や「Q Reset」などの機能も搭載している。