ボディデザインは、レンズマウントをボディの中央付近に配置した左右対称に近いフォルムを採用。大きく膨らんだ天面の中央部分には、ポップアップ式のストロボと電子ビューファインダーを内蔵している。光学ファインダーがなく、光を反射させるミラーやプリズムを持たないので一眼レフ機とは呼べないが、従来機DMC-G1と同じく見た目の雰囲気は一眼レフ機に近い。

シャッターボタンやモードダイヤルといった操作部材の基本配置は、DMC-G1や上位機「DMC-GH1」を踏襲する。46万ドットの液晶ビューファインダーや、フリーアングル式の3型液晶モニターについてもこれまでと同じだ。ただしボディの細部をよく見ると、各種のボタンやレバー、ダイヤルの位置と形状がところどころ変更されていることに気付く。

内蔵ストロボをポップアップした状態。外部ストロボの装着ももちろん可能

パンケーキレンズ「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」を装着すると、小型軽量さが際立つ

例えば、DMC-G1/GH1ではグリップの前方にあった電子ダイヤルはグリップの後方に、ボディの側面にあったSDカードスロットは底面に、それぞれ場所が変わった。DMC-GH1では背面にあった動画ボタンは天面に、天面にあったクイックメニューボタンやフィルムモードボタンは背面に移動した。また左肩のダイヤルでは、フォーカスモード(AFS/AFC/MF)の切り替えに加えて、AFモード(顔認識AF/追尾AF/23点AF/1点)の選択が可能になった。

シャッターボタンのすぐ後ろに、動画用の撮影ボタンを装備。ドライブモードやフォーカスモードはレバーで選択する

ファインダー接眼部の横にアイセンサーがあり、ビューファインダーと液晶モニターの自動切り替えができる

新ボタンとしては、天面の右側に「iAボタン」を装備した。このボタンを押すことで、モードダイヤルの位置を問わず「インテリジェントオート(おまかせiA)」モードに瞬時に切り替わり、ほとんどの設定がフルオートになる。そしてもう一度押すと、モードダイヤルで選択中の撮影モードに復帰する。このiAボタンや前ページで述べたタッチパネルの操作系は、ビギナーを含めた幅広いユーザーが各種機能をスムーズに扱えるように配慮したものだ。

バッテリーは従来と同じDMW-BLB13で、CIPA準拠の撮影可能枚数は約360枚(液晶モニター撮影時)。記録メディアはSD/SDHC/SDXCカード

ボディ上部に新装備した「iAボタン」。インテリジェントオート選択中はボタンの周辺部が青く光る

興味深いのは、タッチパネルを採用したからといって、全体のボタンやダイヤルの数が減ったわけではなく、むしろ増えたこと。ドライブモードやフォーカスモードをレバーで選択するアナログ的な操作もしっかりと残っている。ビギナーにとっては、数多いボタン類に取っ付きにくさを感じるかもしれないが、多機能を駆使したい中級以上のユーザーにはありがたいはず。

マウントはマイクロフォーサーズマウント。これまで同様、超音波振動によるセンサーゴミの除去機能「ノンダストシステム」を搭載

各種ボタンのサイズは従来機と同じく小さめで、大きな手のユーザーには少々押しにくい印象も受ける

もっとも、アナログ操作とデジタル操作を意図的に混在させたというよりは、従来モデルの操作系を生かしながら、タッチパネルという新しい操作系を追加した結果だろう。そのためか、クイックメニューはタッチ操作ができるが、通常のメニューはタッチ操作ができないといった、ちぐはぐな面も一部に見られる。…つづきを読む

種類はまだ少ないが、魅力的な交換レンズがそろっている。これは広角ズーム「LUMIX G VARIO 7-14mm/F4.0 ASPH.」

ボディのカラーバリエーションは、コンフォートレッドのほか、コンフォートブルーとコンフォートブラックが用意される