デザインばかりでなく、PCとしての基本性能も充実している。今回の評価機は、CPUにIntel(R) Core(TM)i7-620M Processor(2.66GHz)、グラフィックスにMobility Radeon HD 5145を採用しており、メモリは8GBを搭載。OSが64bit版のWindows 7 Home Premiumであるということもあり、アプリの起動やファイル操作などが非常に快適で、プリインストールアプリを試してみた限りでは、もたつきはまったく感じなかった。

Intel(R) Core(TM)i7-620M Processor(2.66GHz)は、2コアCPUながら「Intel(R) Hyper-Threading Technology」によって4つの作業を同時に行うことができる。加えて、「Intel(R) Turbo Boost Technology」も備えているので、本来のクロック周波数を超えたスピードでの駆動も可能。CPUクロックは2.66GHzだが、Intel(R) Turbo Boost Technology機能が働くと3.33GHzにまでクロックアップする。またメモリコントローラやL3キャッシュなど様々な先進機能を備えており、動画編集やストリーミング、3Dゲームなど高い負荷のかかる作業を行っても高速に動作する。

Windows エクスペリエンス インデックスのスコアは、「Windows Aeroのデスクトップパフォーマンス」が5.0だった他は、ゲーム用グラフィックスが6.2、プロセッサとメモリが6.9といずれも好成績。PCMark 05と3DMark 06のスコアは表の通りで、スタンダードモデルのノートとしては文句のつけようがない高パフォーマンスだ。

■Windows エクスペリエンス インデックスの基本スコア
コンポーネント 評価についての詳細 サブスコア 基本スコア
プロセッサ 1秒あたりの計算 6.9 6.9
(一番低いサブスコア)
メモリ(RAM) 1秒あたりのメモリ操作 6.9
グラフィックス Windows Aeroのデスクトップパフォーマンス 5.0
ゲーム用グラフィックス 3D ビジネスおよびゲームグラフィックス パフォーマンス 6.2
プライマリ HDD ディスクのデータ転送速度 5.8
■PCMark05
CPU Score Memory Score Graphics Score HDD Score
8422 6776 4200 4958
■3DMark06
3DMark SM2.0 Score HDR/SM3.0 Score CPU Score
4330 1438 1766 3212

液晶ディスプレイはアスペクト比16:9の14型ワイドだが、解像度は1,366×768と1,600×900の2タイプが用意されている。評価機の解像度は1,600×900だったが、40~50cmほどの距離で見ている分には、文字が細かすぎるという印象は受けなかった。ただし、この辺りは個人差も大きいと思うので、気になる場合はソニー直営店のソニーストアなどで実物の商品をチェックしてほしい。

評価機の液晶ディスプレイは14型ワイドで、1,600×900という解像度。色再現性は悪くないが、視野角は狭く、斜めから覗き込むように見ると色が反転したような感じに見えてしまうのが少し残念

光学ドライブは、CTOで書き込み対応のBlu-ray Discドライブを搭載することが可能。市販のBlu-rayコンテンツもスムーズに再生できる。ただし、テロップが横にスクロールするようなシーンでは、液晶特有の残像感が気になることは多少ある

光学ドライブは、DVDスーパーマルチドライブ、BD-ROMドライブ、Blu-ray Discドライブの3種類。今回は書き込みにも対応したBlu-ray Discドライブモデルを試したが、Blu-rayコンテンツの再生は滑らかで、高ビットレートのタイトルも快適に鑑賞できた。ちなみにBlu-rayコンテンツ再生程度ではCPU負荷もたいして上がらないようで、ファンの音も静か。内蔵スピーカーでも十分楽しめる。

なおバッテリは、最大約4.5時間の標準タイプの他、約6時間の長時間タイプも用意されている。いずれもグラフィックスにMobility Radeon HD 5145を選んだときは、駆動時間がほぼ半減する。本体重量が約2.35kgと日常的に持ち歩くには微妙なこともあり、普段は据え置きで使い、必要なときに持ち出して使うというスタイルが合っているようだ。