「Splashtop」の起動の早さや便利さは前章の解説でわかってもらえたと思う。ではWindowsでの使い勝手はどの程度か? それをレビューしていこう。

まず、HP Pavilion Notebook PC dm3iの隠れた特徴である「ハイブリッド・グラフィックス」について解説する。実はこの機能、ノートPCにとっては最大の利点になるといっても過言ではない。ノートPC(とくにビジネスノート)の性能を語る際にしばしば言われることが、グラフィックス性能の貧弱さだ。ところがこの「ハイブリッド・グラフィックス」によって、その弱点が解消される。

そもそもこの機能はその名の通り、ふたつのグラフィックスチップを搭載していることから付いた名称だ。Webブラウズやメールなど一般的な用途では「Mobile Intel GS45 Express」チップセット内蔵のグラフィックス機能「Mobile Intel GMA 4500MHD」が利用され、3Dゲームなどをプレイする際には、「NVIDIA GeForce G105M」が利用される。つまり、バッテリを長持ちさせるにはチップセット内蔵を使い、マシンパワーが必要なときにはNVIDIAチップを使うという「おいしいとこ取り」の機能なのだ。この機能のおかげでベンチマークはすべてにおいて良い結果となっている。

電源の設定を開くと、グラフィックスの動作オプションを変更できる

ちなみに、「Vana'diel Bench 3」のLowモードでループ再生するバッテリテストでは、2時間37分動作し続けた。公称バッテリ駆動時間が約7.5時間なので、若干動作時間が短いといった印象だが、HP Pavilion Notebook PC dm3iの用途から考えれば、バッテリ駆動で3Dゲームを楽しむ人は少ないだろう。またさらに動作時間を延ばしたいと考えるのであれば、無線LANをオフにすれば多少は動作時間が長くなるはずだ。

グラフィックス機能の切り替えについては、標準設定では電源を使用していない場合はチップセット内蔵での動作となり、NVIDIAチップで動作させるには電源を接続している場合のみとなっている。コントロールパネルにある電源設定を利用しユーザーが環境を変更すれば、バッテリ駆動時でもNVIDIA GeForce G105Mを使用することが可能だ。

■PCMark Vantage
Score Memories Score TV and Movies Score Gaming Score
4155 2764 2988 2992
Music Score Communication Score Productivity Score HDD Test Suite
5061 3595 2942 3806
■3DMark06
3DMark SM2.0 Score HDR/SM3.0 Score CPU Score
2992 1115 1114 2060
■Vana'diel Bench 3
High Low
5663 8104