――ジャケット撮影時のエピソードなどがありましたら教えてください

「これ大変だったんですよ(笑)。静岡の中田島砂丘というところにロケで行ったのですが、なるべく人のいない時間帯に撮影をしたいと思いまして、冬の砂丘なのでそんなに人はいないだろうと思っていたんですけど、やはり早朝がいいかなということで、車で夜、東京を出たところ、すごい大豪雨だったんですよ。ワイパーが追いつきませんってレベルの。現地に着いてもまだ雨が降っていたので、これは無理なのではないかと思って、おそるおそる、『撮影は強行されるのでしょうか?』って聞いたら、『最悪、雨の降らないところで』って……。『砂丘に雨の降らないところはないと思います!』みたいな感じだったんですけど(笑)、それが『Horizon』の歌詞にもありますが、奇跡が起こりまして、撮影の数時間前に信じられないぐらいピーカンに晴れたんですよ。それまでは雲がどんよりとしていて、雨雲が頭上すれすれまであるぐらいだったのが、モーゼの十戒で海が割れるように、雲がサーってなくなって、青空がひろがったんですね。しかも、風がすごく強くて、暴風状態だったのですが、それまで雨が降っていたおかげで、地面が湿っていて砂が舞い上がらずにすんだんですよ。たぶん、普通に晴れている日だったら、私は砂まみれになっていたと思うんですよね。空気も澄んでいて、本当に遠くまで見渡すことができ、『この曲にピッタリの奇跡が起こったね』なんてみんなで言い合いながら撮影をしました。本当にロケーション的には運が良かったですね。一生懸命、何かに取り組んでいたら、そんな奇跡も起こるんだなって思いました。2枚目のシングルのときは曲のイメージに合わせて笑顔の写真が多かったのですが、今回はキリっと、遠くを見据えている、強くてしなやか女性をイメージしています。ちなみに今回のテーマは『逃亡者』です。砂漠の真ん中を、囚われの女性が命からがら逃げているんですよ。彼女はなにか強い使命を帯びていて……みたいな物語設定を勝手に作っていました(笑)」

――ソロデビュー2年目に向けての抱負などはありますか?

「2010年に入ってから、自分でもとても充実した毎日を過ごすことができていて、歌に関してもお芝居に関しても、それ以外のことに関しても、毎日がとても充実している気がするのですが、それが続くと、時折不安になったりもするんですね。こんなに調子が良くてもいいのかしらって。3枚目を出させてもらえるのもそうだし、それ以外にも喜多村英梨ちゃんと『ARTERY VEIN(アートリーベイン)』というユニットを組ませてもらっていて、本当に毎日が挑戦で、それをうまく乗り越えられたときの快感が、とても気持ちいいんですよ。そういったハードルを越える機会があること自体が幸せなんだなって今すごく思っているのですが、いざ急にそれらすべてが不安になったときが、すごく恐いという思いがあるので、2010年はそういった不安を感じることなく、地に足をつけて、自分が舞い上がってしまうことのないように、自分のイメージを強くもちながら、ひとつひとつを着実に取り組んでいけたらいいなと思っています」

――それでは最後にファンの方へのメッセージをお願いします

「今回、今井麻美のソロ名義として3枚目のシングルを出させていただけることになりました。これもひとえに皆さんが応援してくださっているからだと思っております。今回の作品は、『白銀のカルと蒼空の女王』というPCゲームの曲と、私が自ら作詞をさせていただいた曲の2曲が入っておりまして、どちらもとても聴きやすく、皆さんのツボにはまる曲になるのではないかと自分でも思っています。ぜひ一度手にとって聴いていただけたらうれしいなと思います。よろしくお願いします」

――ありがとうございました


4月21日に発売される「Horizon」のジャケットイメージ

収録曲 01. Horizon
02. regret
03. Horizon (off vocal)
04. regret (off vocal)
今井麻美
発売予定日 2010年4月21日 品番 VGCD-1047
価格 1,260円
発売元 5pb. 販売元 ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント